菅首相、岡田外相、北沢防衛相、前原国交相など民主党議員は「日米同盟は相互性が基本」を今、理解されたし!

・三条 健です。 「日米同盟は相互性が基本」を理解できていない国会議員は阪大・坂元一哉先生のこの記事を良く見なさい。鳩山由紀夫前首相は日米同盟基軸を全く理解できていなかった。 民主党の議員は特に、理解できていない者が多いのではないかと推察する(理解できていないから、民主党に所属して鳩山前首相をトップに据えていただと私は解釈している)。  過去の言動から推察すれば、菅新首相も岡田外相も、北沢防衛相も、鳩山前首相と同じ様な間違った理解だと思われるので、特にこの基本点の理解をすることが先決だ。
ここが理解できていないと、米国、および中国との日本の外交のあり方の基本が曖昧となり、首脳との会談で2言、3言のやりとりで、基本が理解できていない点が見透かされてしまう。 つまり、鳩山前首相は当初から主要国首脳から怪しげな点を見透かされていたことになる。
・菅新首相もこの基本を即刻、理解した上で、主要国首脳と外交しないと馬鹿にされるのみだ! 国益のために議員代表として働く意欲があるならば「日米同盟は相互性が基本」を今、理解されたし!



〜〜〜メディア報道の一部<参考>〜〜〜

【世界のかたち、日本のかたち】大阪大教授・坂元一哉
2010.6.12 03:16
■「日米同盟基軸」に揺らぎ

 鳩山由紀夫前首相の外交・安全保障政策には、危うさがつきまとった。4年間で4人も首相が代わるのは異常だが、今回の辞任はやむを得ないと思う。
 前首相は政権交代を実現し、政治の「大掃除」に取り組んだ。そのため国内政治に多少の混乱が生じたのは致し方ない。だが、内(国内政治)が混乱するのであれば、外(外交・安全保障)の安定には、なおのこと注意を払ってほしかった。内政も外政も共に混乱するのでは、国家の存立そのものが脅かされる。
 鳩山前首相の外交・安全保障政策が危うかったのは、「日米同盟基軸」の姿勢に揺らぎがあったからのように思える。前首相の言動には、日本外交の軸として日米同盟をどこまで重視しているのかあいまいなところがあった。

 前首相は、首相就任前に発表した論文において、米中の覇権競争の間で日本はいかにして政治的、経済的自立を維持し、国益を守るか、との重要な問いを発している。だが首相の答えは「東アジア地域での恒久的な安全保障の枠組み」形成という漠然としたものだった。その枠組みと日米同盟の整合性について説明はない。

 その後、最初の日中韓首脳会談で前首相は、いままで日本は「米国に依存し過ぎていた。日米同盟は重要だが、アジアをもっと重視する政策」をつくりたいと述べている。

 米中の覇権競争が激しくなれば、それだけ日米同盟の重要性が増す、という発想はなかったようである。

 先週、辞任を表明した際には、米国に「依存し続ける安全保障」を「これから50年、100年続けてよいとは思わない」と発言した。これは、米国に一方的に依存する安全保障はいけない、との意味ならその通りだろう。

 だが日米同盟はそういう安全保障ではない。この同盟は日本が米国に依存するのと同様に、米国も日本に依存する相互的な安全保障枠組みである。

 そうした相互性をもたらしたのが50年前の安保改定だった。それまでの日米安保条約は、米国が日本との講和後、自衛の手段を持たない日本を一方的に守ってあげるという形をとっていた。安保改定ではそれを、日米が「極東における国際の平和及び安全の維持」に共通の関心を持つから、そのために互いに協力し合う、との形に改めたのである。

 当初その相互性は、形式的なものにすぎなかった。だが改定から半世紀の間に、両国のさまざまな努力により、たとえば自衛隊と米軍の防衛協力拡大などで、実質的になってきている。

 だが鳩山前首相の頭の中には、日米同盟は相互的でない、だから主権国家の安全保障枠組みとして問題がある。長期的には別の枠組みが必要だ、との発想があったのかもしれない。それでは同盟関係は揺れ続けるだろう。

 日米同盟は過去50年間に大きな成果をあげ日本外交はそれを基軸にしている。これから50年あるいは100年、この同盟がさらに発展するよう相互性を高めていきたい。基地問題の解決もその中で努力しましょう。同盟関係の修復には、米国に対してそういう態度を鮮明にすることがまず必要ではないかと思う。(さかもと かずや)