中華人民共和国は 2017年前後に崩壊する!

・MIT、ハーバード、エール大学をはじめとする多くの大学が、世界の優れた研究者を吸い込んでゆくことに、変わりがない。
アメリカは考えうる将来にわたって、世界の頭脳を引きつける磁力を保ち続けよう。アメリカの研究所や、企業が、ハイテクのリーダーとしての地位を占めてゆこう。
・テクノロジーを創りだす力において、アメリカが先頭を走るかぎり、アメリカについて心配することはない!
・中国は これまでのように順風満帆で進んでゆけない!   途方もなく大きな国内矛盾を抱えており、行き詰まる可能性がきわめて高い!
中華人民共和国は 2017年までに崩壊する!

〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
長続きは望めない 中国の「我が世の春」
加瀬英明
2011.08.10

 6月に、ワシントンに戻った。ワシントンに通うようになってから、30年以上になるが、今でも年に2回は往復している。
 いつも、親しい政権、議会、研究所の関係者が集まって、酒を酌みながら、私の話を聞いてくれる。 
 6月には、そのなかの1人から「これまで『加瀬の法則(カセズ・ロー)』が当たったことが多いが、わがアメリカの将来は、どうなるのだろうか?」と、たずねられた。
 2002年に、ヨーロッパで単一通貨としてユーロが導入された時に、世界の多くの専門家が、基軸通貨としてアメリカ・ドルを、やがて凌駕することになると、囃し立てた。
 私は「ユーロは、かならず失敗する」といった。ギリシアの通貨はドラクマDrachma、スペインがペソPeso、ポルトガルエスクードEscudo、イタリアがリラLiraだが、通貨が母音で終わる国は、みな国民が極楽蜻蛉(とんぼ)型で、放漫財政を行っているから、ユーロは破綻することになろうと、予測した。第一、ユーロEuroが母音で終わっている。
 私はそれに対してアメリカ・ドルdollar、イギリス・ポンドPound、ドイツ・マルクMark、フランス・フランFranc、わが円Yenは子音で終わっているから、不安がないと保障した。
 私の予測は、当たった。ギリシアが破産して、スペイン、ポルトガル、イタリアも危いとみられている。ユーロに加わっていないが、アイスランドクローナKrona、ロシアもルーブルRubleだから、おかしくなった。

 友人たちが次に「加瀬の法則」と呼んでいるのが、中国の将来だ。私は2008年に北京オリンピックが催された前に、「全体主義国が夏期オリンピック大会を主催すると、9年後にかならず崩壊する」と、予言した。
 ヒトラーナチス・ドイツが1936年にベルリン大会を催したが、9年後の1945年に消滅した。ブレジネフ書記長のソ連が1980年にモスクワ大会を行ったが、9年後の1989年に「ベルリンの壁」が倒壊した。
 したがって、中華人民共和国は2017年に崩壊しようと、予見した。それに、人民元はRenminbiだが、母音で終わっている。

 アメリカについて財政赤字が膨張して、ドルが立ち行かなくなる危機感が、このところたかまっている。
 中国の興隆が目覚ましく、すでに工業生産と貿易額で、アメリカを上回っている。   中国の外貨保有高は3兆ドルにのぼって、その勢いを駆って、世界中に投資している。
 アメリカは財政赤字の重荷に加えて、イラクアフガニスタンで蟻地獄にはまっている。  中国、インド、ブラジルなどの新興国が勢いづくかたわら、青息吐息だ。  そこで日本でも、“アメリカの時代”が終わりつつあると、説く者が少くない。

 IMF国際通貨基金)は、中国が2020年前にアメリカをGDP(国内総生産)で上回ろうと、予測している。  私は中国がこれまでのように順風満帆で進んでゆけると、思えない。   途方もなく大きな国内矛盾を抱えており、行き詰まる可能性がきわめて高い。

 だが、アメリカが2050年前に世界の首座からずり落ちることは、想像できない。 中国が深刻な高齢化社会を迎えようとしているかたわら、アメリカは出生率からいっても、質のよい移民の流入によっても、若い社会であり続ける。
 アメリカは考えうる将来にわたって、世界の頭脳を引きつける磁力を保ち続けよう。アメリカの研究所や、企業が、ハイテクのリーダーとしての地位を占めてゆこう。  これからも、MIT、ハーバード、エール大学をはじめとする多くの大学が、世界の優れた研究者を吸い込んでゆくことに、変わりがない。

 私はテクノロジーを創りだす力において、アメリカが先頭を走るかぎり、アメリカについて心配することはないと、答えた。