・景気が良くなれば、税収は自然に増える。

・国は永遠に続くので、借金が永遠に続いても何も問題はない。
・問題は借金の規模だ!  国の大きさに比べて借金が年々膨らみ続けていれば、財政は健全と言えない。 逆に減っていれば健全と判断する。
・11年度末で182%だ。 1998年度末は110%だったから、増加傾向にあるのは間違いない。 これを横ばいか減少傾向にできれば、財政再建達成だ!
・政策的経費を税収や税外収入で賄える基礎的財政収支プライマリーバランス)の均衡状態にすればいい。 今はGDP比で7%強。  金額にして約35兆円の赤字なので、この分を歳出削減や税と税外収入の増加で賄えればいいのだ!
・景気が良くなれば、税収は自然に増える。
・景気を良くするために、まず必要なのは真の金融緩和だ!   日銀は金融を緩和するふりをしているだけで、実際にはマネーが増えていないからデフレが続いている。



〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
社会保障」「財政再建」は増税派の二重の嘘 
週刊ポスト2012/02/10号
 通常国会が1月24日に始まった。 焦点は消費税引き上げだ。野田佳彦政権は「増税分を全額、社会保障に充てる」と従来の説明を修正した。  これまでは一部に社会保障以外の分も含まれていたのである。
 カネに色はついていない。  借金で賄っていた分が増税で賄えるようになれば、その分の借金が減る。  それなら増税の目的は財政再建と説明してもいいはずだ。  そう言わず社会保障を持ち出すのは「その方が国民の納得を得やすい」という計算があるからだ。
 実際、安住淳財務相は遊説で訪れた宮城県仙台市河北新報のインタビューに答えて「消費税で社会保障費を賄えれば財政再建の大きな一歩にもなる」と語っている。(1月22日付河北新報増税目的を簡単に変えるのは、いかにも小手先の印象がある。
 財政再建とは何か。 この肝心な点がよく理解されていない。  政府は「借金が1000兆円を超える(2012年度末で国債と借入金などを合わせて1085兆円)」などと宣伝している。
 よくある誤解は「どうやって1000兆円を返済するのか。孫の代まで借金を残すのは申し訳ない」という話だ。  ところが、国の借金は全額返済する必要がない。  かなりの識者でも全額返済が必要と思い込んでいる人がいるが、まったくの誤解である。
 財務省は国の財政を家計になぞらえて「月収40万円の家計の毎月の借金が35万円」などと危機を煽る。  だが、国と家計には決定的な違いがある。住宅ローンは完済しなければならないが、国は永遠に続くので、借金が永遠に続いても何も問題はない。
 問題は借金の規模なのだ。  国の大きさに比べて借金が年々膨らみ続けていれば、財政は健全と言えない。 逆に減っていれば健全と判断する。
 国の大きさに比べた借金は、たとえば「債務残高の国内総生産(GDP)比率」で計る。 日本は11年度末で182%だ。  1998年度末は110%だったから、増加傾向にあるのは間違いない。  これを横ばいか減少傾向にできれば、財政再建達成である。   
 そのためにどうするか。答えは「政策的経費を税収や税外収入で賄える状態」にすればいい。  これを基礎的財政収支プライマリーバランス)の均衡状態といっている。今はGDP比で7%強。金額にして約35兆円の赤字なので、この分を歳出削減や税と税外収入の増加で賄えればいいのだ。
 増税と言わず「税と税外収入の増加」と書いた点に注意して欲しい。  別に増税しなくても景気が良くなれば、税収は自然に増える。  したがって景気を良くするにはどうするかが、財政再建のための真の課題である。
 景気を良くするために、まず必要なのは真の金融緩和だ。この連載で指摘してきたように(※注1)、日銀は金融を緩和するふりをしているだけで、実際にはマネーが増えていない。だからデフレが続いている。