・2012年6月21日、中国はこの西沙群島の永興島に新設する「三沙市」の市政府を置く、と発表した。 盗んだ領土に政府を置くのは、侵略だ!

・1992年、江沢民政権は突如、「領海法」を勝手に設定し、尖閣諸島は中国領だと言い出した。
・2012年6月21日、中国はこの西沙群島の永興島に新設する「三沙市」の市政府を置く、と発表した。 盗んだ領土に政府を置くのは、侵略だ!
・軍との妥協路線は、後継の胡錦涛ともなると、ステルスの実験を知らされず、キラー衛星の打ち上げ日時も知らされず、尖閣諸島での日本との激突も追認するかたち。  つまり江沢民のときよりも、胡錦涛は軍事指導権を奪われているのである。
尖閣諸島を軍事占領せよ、と嘗て呼号した反日派軍人の代表選手の一人が羅援少将だ!





〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
江沢民胡錦濤も軍をコントロールできない  
宮崎正弘   2012.06.28 Thursday
 いつも身勝手な中国、こんどは南沙、西沙、中沙諸島を統括し「三沙市」に。 あの反日軍人、羅援少将が吠えた。「当然だが軍管区分区を設営する」。
 1992年、江沢民政権は突如、「領海法」を設定し、尖閣諸島は中国領だと言い出した。 国内平定が終わって、チベットとウィグルを武力で押さえ込んだ自信を背景に、もてあます軍事力を、これからは対外領土の分捕りに振り向けようというわけだ。
 南沙(スプラトリー)群島は南シナ海の要衝、貨物船、タンカー、LNGの通り道、日本の安全保障にも直結する。
 中砂諸島は主としてフィリピンと抗争を繰り返し、黄岩島を巡って漁船の衝突事件から中国海軍は艦船を派遣し睨み合った。
 西沙(パラセル)諸島はベトナムの東、つねに衝突を繰り返した場所だが、12年6月21日、中国はこの西沙群島の永興島に新設する「三沙市」の市政府を置く、と発表した。  市に格上げし、市級であつかうというのは政治的に強い意図がある。  それにしても盗んだ領土に政府を置くのは、侵略というのではありませんか?
 中国海軍は90年代央から南沙、西沙諸島を侵略し、珊瑚礁を埋め立て、掘っ立て小屋から、いまや滑走路を建設。  堂々と侵略した島嶼を「鄭和の時代からここは中国領だった」と言って不法占領をつづけている。
 同諸島の領有権で、ベトナムブルネイインドネシア、マレーシア、フィリピンと争うことになるが、高等な外交戦略からいえば、このような他人の主張を顧みない、露骨な軍事力誇示は、中国軍の独走を物語り、同時に江沢民が軍を統制できておらず、いや軍の追随するかたちであることを示唆した。
 江沢民の軍との妥協路線は、後継の胡錦涛ともなると、ステルスの実験を知らされず、キラー衛星の打ち上げ日時も知らされず、尖閣諸島での日本との激突も追認するかたち。  つまり江沢民のときよりも、胡錦涛は軍事指導権を奪われているのである。
 軍の暴走、独走と言われる所以だろう。

▼軍人のなかのタカ派反日派の代表選手でもある
 さて尖閣諸島を軍事占領せよ、と嘗て呼号した反日派軍人の代表選手の一人が羅援少将だ。
 中国軍事科学院世界軍事研究所副部長の羅援(少将)は「三沙の島嶼面積は狭いが、南沙、中沙、西沙のみっつの群島をもって「三沙市」と決められた以上、一個師団なみの軍管区分区の設営は当然の流れであり、完璧な軍事施設を敷設することになる」と発言した。
 このために「防空識別区」を設定し、ベトナム空軍の領空侵犯に対応し、また「空中警示区」と「領空防衛区」を設定し、領海を侵犯する漁船などを取りしまるが、「これは国際法を遵守し、外国船舶の公海上の航行の自由を守護するためになされる」と嘯く始末(多維新聞網、6月21日)
 とりわけベトナムと争う領海・領土抗争は、中国が既に永興島にレーダーサイトも備える軍事基地をおいてジェット戦闘機を配備しており、燃料タンクも備わっている。
 ベトナムに近い南子島と双子島上空は、ベトナム空軍が上空500メートルの高度でミグ戦闘機2機を巡回させ、中国との対峙姿勢を崩していない。
 ベトナムはあれほど憎んだ米軍とさっと仲直りし、米軍空母がベトナム沖に現れ、そしてベトナム高官は米空母に招待された。
 なお東沙諸島は台湾が実効支配している。  尖閣諸島の領有権を台湾も依然として主張しているのは、こうした文脈からである。