アジアの米軍配備その動機は 「南シナ海の航行の自由へのチャレンジ」、「北朝鮮の核兵器開発」、「中国の軍事行動の透明性欠如」などだ!

・戦略面での新潮流は、米軍のアジアでの新しい配備態勢である。
オバマ政権がアジアの新戦略情勢に対応して、アジアの米軍配備の「再均衡(リバランス)」を進めるという方針の目的は、この地域での「米軍とその同盟諸国の軍事能力の強化」だ!
・その動機は 「南シナ海の航行の自由へのチャレンジ」、「北朝鮮核兵器開発」、「中国の軍事行動の透明性欠如」などだ!


〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
アメリカはなぜオスプレイを配備するのか
古森義久   2012.08.08 Wednesday
 米軍の海兵隊用の新型輸送機オスプレイの配備に対し、日本国内では反対が表明されています。  事故が多いから、という理由のようです。
 しかしこの輸送機の配備は単に事故の多寡だけで決められないでしょう。
 戦略的な意味や日本防衛への寄与という実態があるからです。
 ではなぜアメリカはなぜオスプレイを日本に配備するのか。   そのへんを報告し、日米間のギャップの危険性を説明します。

<<米国と中国のせめぎ合いの間で「オスプレイ怖い」と泣く日本>>
 日米同盟の行方に改めて深刻な懸念を感じさせられた。  日本における、米軍海兵隊の新型輸送機「MV22オスプレイ」配備への反対運動と、米国でのオスプレイにかける戦略的期待との落差があまりにも大きいからだ。
 日本側が同機の安全性を心配するのは自然だが、もしも同機が配備されなくなった場合、日本の安全保障への影響をどう考えるのだろうか。

<アジア、太平洋地域での米軍配備を再編成し、中国の軍拡に対抗>
 まず米国側の背景を報告しよう。  今回のオスプレイ配備の背後には戦略面での新潮流がある。  米軍のアジアでの新しい配備態勢である。
 この新態勢はワシントンの国政の場でも大きな関心を集めるようになった。 中国の軍拡に対応する形で、オバマ政権の「新アジア戦略」が2011年後半から浮かび上がってきたが、このところさらに幅広い方面からの注視を集め、連邦議会でも主要課題となってきた。
 その一例が、8月1日に議会下院軍事委員会が開いた公聴会だった。  同軍事委員会の「準備小委員会」(ランディ・フォーブス委員長)が「米軍太平洋司令部部隊態勢」という主題で開催した公聴会である。
 オバマ政権からは国防総省のロバート・シェア次官補(計画担当)やデービッド・ヘルベイ次官補(東アジア担当)が証人として出席した。
 シェア次官補は オバマ政権がアジアの新戦略情勢に対応して、アジアの米軍配備の「再均衡(リバランス)」を進めるという方針を詳述した。 その方針の主体はアジア、太平洋地域での米軍配備の再編成である。
 その目的は、この地域での「米軍とその同盟諸国の軍事能力の強化」と、はっきりうたっていた。
 動機としては「南シナ海の航行の自由へのチャレンジ」「北朝鮮核兵器開発」「中国の軍事行動の透明性欠如」などを明言していた。(つづく)