日銀は従来政策の延長では無く、円高是正に取り組む意思を市場に見せ、実行することだ!

・欧州債務危機の長期化、中国経済の急減速などの海外情勢の悪化と円高で日本経済は輸出が減少し、生産鈍化になっている。
・日銀は日本経済最大の重しである円高にどう対応しようとしているのか?  説明されたし!
・日銀は、市場に資金を流すために国債などの資産を買い取る基金を11兆円増やし、株価指数に連動する上場投資信託を買い増すことを決めたが、従来の政策の延長で、効果ある対応にはなっていない。
・日銀の外国為替の売買自体は可能であり、資金供給手段として基金で外債購入できるとの解釈もある。 日銀は従来政策の延長では無く、円高是正に取り組む意思を市場に見せ、実行することだ!







〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
追加金融緩和  なぜ円高是正踏み込まぬ
2012.10.31 03:33 [主張]
 日銀が9月に続き金融緩和に踏み切った。  金融機関の不良債権問題で信用不安が日本を覆った平成15年以来の2カ月連続の金融緩和である。
 日本経済の現状は厳しさを増す一方だ。  欧州債務危機の長期化、中国経済の急減速などの海外情勢の悪化と円高で輸出が減少し、生産鈍化などにつながっている。
 日銀も30日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、今年度の物価見通しを7月時点の0・2%上昇から一転、0・1%のマイナスとし、デフレ状態が継続すると判断した。
 この状況を踏まえると日銀が打った手は十分とはいえない。  何より、日銀が日本経済最大の重しである円高にどう対応しようとしているかが見えない。
 今回日銀は、市場に資金を流すために国債などの資産を買い取る基金を11兆円増やし、株価指数に連動する上場投資信託を買い増すことを決めた。
 金融機関の貸し出しを促すため、貸し出し増加分については低利で無制限に貸し付ける新たな仕組みも作る。  だが、これらは従来の政策の延長であり、企業などの資金需要が落ち込む今、その効果も不透明だ。
 歴史的高水準にある円相場は実体経済を反映していない。  これが輸入品価格を押し下げ、デフレ要因になっている。  国内の輸出産業、とりわけ中小企業に打撃を与えているのはいうまでもない。
 円高是正の観点からいえば、日銀による外国債券の購入も積極的に検討すべきだ。 円を売って発行国通貨を買うことになり、円安を誘う効果がある。
 これに対し、日銀も財務省も、外債購入は日銀法が認めない外国為替市場安定目的の金融政策になるとして難色を示している。
 ただ、日銀の外国為替の売買自体は可能であり、資金供給手段として基金で外債購入できるとの解釈もある。  これを財務省が容認すれば、政府・日銀が一体となって円高是正に取り組む意思を市場に見せることにもなろう。
 両者は今回、デフレ脱却で最大限協力し合うとした共同文書も公表している。
 先の先進7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)で日本は円高是正への理解を求め、異論は出なかったという。  日銀に今、求められるのは円高是正への強い意思を明確に掲げ、それを形にすることだ。