・バイコヌール宇宙基地周辺では長期にわたるロケット発射などによって、酸性雨が降るなど環境状況が悪化している。

・ロシア製ロケット「プロトンM」が2日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたが、発射直後に予定軌道から外れ爆発、炎上したまま基地敷地内の森林地帯に落下し、失敗した。
・露製ロケットは近年、トラブルが続いているが、政府は2020年まで約1兆6千億ルーブル(約5兆円)を宇宙開発分野に投入し、テコ入れを図ろうとしていた。
・バイコヌール宇宙基地周辺では長期にわたるロケット発射などによって、酸性雨が降るなど環境状況が悪化している。



〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
ロシア・ロケット打ち上げ失敗で600トンの毒性燃料が  
古澤襄   2013.07.03
 【モスクワ=佐々木正明】ロシア製ロケット「プロトンM」が2日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたが、発射直後に予定軌道から外れ爆発、炎上したまま基地敷地内の森林地帯に落下した。
  露宇宙庁によると、死傷者や周辺地域への損害は出ていない。
 しかし、カザフスタン政府は同日、ロケットが毒性の高い液体燃料約600トンを積載していることから、周辺住民の健康状態への悪影響を調査する委員会を立ち上げた。
 ロケットは露独自の衛星測位システム「グロナス」3基を積んでいた。 露宇宙庁は地元メディアに「エンジンか姿勢制御システムに異常が起こり、発射30秒後に落下した」と説明。
 墜落現場には直径約200メートルの穴ができているという。
 プロトンMは昨年にも打ち上げに失敗するなど、露製ロケットは近年、トラブルが続いているが、政府は2020年まで約1兆6千億ルーブル(約5兆円)を宇宙開発分野に投入し、テコ入れを図ろうとしていたばかりだった。
  当局はしばらくロケットの打ち上げを延期するとしており、グロナスの運営にも悪影響が出るのは避けられない情勢だ。
  一方、基地周辺では長期にわたるロケット発射などによって、酸性雨が降るなど環境状況が悪化。
 基地を租借している露側と、カザフ側とで軋轢(あつれき)が表面化しており、カザフ側が基地の賃借条件の変更を露側に求める事態にまで発展している。(産経)>