・「輸出力」の強化が急務だ!

・日本の輸出力の力強い回復には、企業がイノベーション(技術革新)を高め、付加価値の高い商品開発に積極的に取り組むことが必要だ。
・政府も状況認識を厳しくし、民間の努力を後押しする成長戦略の具体化を急いでもらいたい。
・世界に冠たる「ものづくり」の地力を発揮し、貿易立国としての足元をしっかりと固め直せ!
貿易赤字の拡大は、燃料輸入の増加が大きな要因だ。
半導体や薄型テレビは撤退が相次ぎ、スマートフォンは中国などからの入超に転じている。
・日本からの輸出を再び増やすには、独創性が高い商品やサービスの開発を進め、国際競争力を強める不断の努力が求められる。
・「輸出力」の強化が急務だ!





〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
貿易赤字最大 「もの作り」で反転攻勢に
2014.1.29 03:21 [主張]
 昨年の貿易収支が過去最大の赤字を記録した。原発の稼働停止に伴う燃料の輸入増が大きく響いているばかりか、アベノミクスによる円安効果を生かし切れず輸出も期待ほど伸びていない。極めて懸念すべき状況だ。
 日本の輸出力の力強い回復には、企業がイノベーション(技術革新)を高め、付加価値の高い商品開発に積極的に取り組むことが必要だ。
 政府も状況認識を厳しくし、民間の努力を後押しする成長戦略の具体化を急いでもらいたい。
 新興国市場の混乱などで、円相場も当面は乱高下が予想される。日本としては、目先の為替動向に一喜一憂することなく、世界に冠たる「ものづくり」の地力を発揮し、貿易立国としての足元をしっかりと固め直してほしい。
 モノの輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は11兆4745億円の赤字となった。 3年連続の赤字で規模も毎年増えている。 貿易赤字が定着すれば、海外とのモノやサービスなどの取引状況を示す経常収支も赤字になりかねない。 その危機が忍び寄っている。
 貿易赤字の拡大は、燃料輸入の増加が大きな要因だ。 原発に代わって火力発電がフル稼働中で、原油液化天然ガス(LNG)などの燃料輸入が急増し、約3兆円分の収支悪化につながった。
 まずは安全性が確認された原発を早期に再稼働させ、燃料輸入を減らすことが不可欠だ。
 問題は輸出だ。昨年は金融緩和により円高が是正されたのに、輸出が思ったように増えていない。輸出金額が伸び悩み、輸出数量に至っては微減となった。
 円高下で生産拠点の海外移転が進んだのに加え、中国や韓国との競争も相変わらず熾烈(しれつ)だ。
 かつて世界市場を席巻した日本の家電製品の存在感は大きく低下した。 半導体や薄型テレビは撤退が相次ぎ、スマートフォンは中国などからの入超に転じている。輸出構造が激変したのである。
 日本からの輸出を再び増やすには、独創性が高い商品やサービスの開発を進め、国際競争力を強める不断の努力が求められる。電機業界には特に奮起を促したい。
 昨年10、11月は経常収支も赤字に転落した。
 経常赤字は国内の資金不足と海外資金依存を招く。
 国債の消化にも不安が生じてくる。そうした事態を防ぐためにも「輸出力」の強化が急務だ。