・明暗の危機に直面している時に、総理大臣も与党も野党も、何をしているのか?

・国家と国民の名誉と命を守る政治的課題に蓋をしてはならない。
・ただ「女」であるという理由で閣僚に優先的に抜擢するなどという人事感覚そのものがあってはならない。
・閣僚人事は、「女」であるか「男」であるかではなく、国家にとって、徹頭徹尾、彼女もしくは彼が、その地位にふさわしいか否かで決するべきである。
・つい二年前まで、アホ馬鹿めちゃくちゃなヤツを閣僚に任命していた野党の審議ストップの理屈は聞き飽きた。 いい加減にしろ!
・日本は、国内で発症した患者を国内で最終的にエボラ出血熱と確定することはできず、国外の確認機関に送って確定することになる。 つまり、日本では、その確定までの間に感染が広がる可能性が大なのである。
・日本には、エボラ出血熱ウイルスのような最も危険度の高い「グループ4」に分類されるウイルスを扱える「BSL4」の実験室は、国立感染症研究所武蔵村山)と理研(つくば)の二箇所があるが住民の反対で二十年以上運用されていない。 感染症に対応できていない危険な国なのだ!
・明暗の危機に直面している時に、総理大臣も与党も野党も、何をしているのか?












〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
人は大きな石にはつまづかずに小さい石につまづく    
西村眞悟  2014.10.22
 安倍総理は、本臨時国会冒頭で、五人の女性閣僚を本会議場の演壇横に並べて所信表明演説を行い、「女性が輝く社会」の建設を訴えるとともに、ひたすら生活と経済の向上のことを述べた。
 この状況を眺めて、昭和三十五年の安保闘争を乗り切って退陣した岸信介総理の後を襲って、ひたすら「所得倍増」を掲げた池田勇人総理の「低姿勢」を思い出したことは既に述べた。
 つまり、安倍総理は、昨年来の集団的自衛権行使議論に一応の決着をつけて、「低姿勢」に逃げを打ったといえる。 従って、波風の立たない、経済と生活の向上とか、女性の登用とかの誰も反対しないことだけを所信表明で述べた。
  総理が、この「波風の立たない」ことを優先するならば、我が国の政治情勢では次のようになる。
 つまり、靖国神社には参拝しないし、虚偽だと分かっている河野洋平官房長官談話は廃棄せず温存することになるし、拉致被害者を帰さない北朝鮮に強硬路線をとらないし、国防議論は避けることになる。 即ち、国家と国民の名誉と命を守る政治的課題には蓋がされる。
  事実昨今、この通りになってきた。 なるほど、総理が希望したとおり、この「国家にとって大切な分野」では、蓋がされているのだから「波風」は立たなかった。そして、中共などは「ほくそ笑んだ」。
 ところが、「国家にとって大切な分野」ではなく、「あってはならない情けない理由」で、昨日、女性閣僚二人が辞任した。それも、法務大臣経済産業大臣という国家にとって重要なポストにおいてである。
 つまり、国家の緊急課題に蓋をして「低姿勢」を選択した安倍総理は、その目的と正反対の結果を招いたのだ。  それは、安倍内閣の信頼の失墜に止まらず、国家の威信の低下をもたらしかねない。
 そもそも、ただ「女」であるという理由で閣僚に優先的に抜擢するなどという人事感覚そのものがけしからんではないか。イギリスの宰相マーガレット・サッチャー女史が一番怒るぞ。
  彼女は、そう言う人事は絶対しなかったはずだ。 何故なら、その人事は、公の地位の私物化であり国家機能に危機をもたらしかねないからである。民間会社ならば、勝手に倒産すればいいが、国家はそうはいかない。
  閣僚人事は、「女」であるか「男」であるかではなく、国家にとって、徹頭徹尾、彼女もしくは彼が、その地位にふさわしいか否かで決するべきである。
  本日辞任した二人は、少し調べれば、そのような馬鹿馬鹿しい「破綻理由」をもっていることが分かったのに、彼らを閣僚に任命した安倍総理は、総理大臣として、うっかりと「私」に走ったのだ。 そう言われても仕方がないではないか。残念である。
 とはいえ、これと同時に残念なのは、本日の衆議院本会議が事実上ストップしたことである。こういうことになった時の、野党の審議ストップの理屈は聞き飽きた。
 その野党とやらは、つい二年前まで、アホ馬鹿めちゃくちゃなヤツを閣僚に任命していたくせに。

  本年初の「雪害」、そして八月の広島の「土石流」、さらに御嶽山の「噴火」、今まさに危機災害対処は緊急の課題である。さらに、北朝鮮に拉致されて被害者同胞救出は、明暗の危機に直面している。
 その時に、総理大臣も野党も、何をしているのか。
  そもそも総理大臣は、何を考えて内閣の改造をしていたのか。大災害の最中に、また、拉致問題の危機に、災害対策と拉致対策の大臣を交代させているし、エボラ出血熱の危機対処が厚生労働大臣交代に関連があったとも思われない。
 しかも、中東の過激派「イスラム国」は、エボラ出血熱患者を使った「テロ」をしかねないという情報もある。
 アメリカでも、感染者が潜伏期間内に入国してくれば、それを阻止することはできなかった。 まして、我が国は、潜伏期間内のエボラ出血熱患者の入国を阻止できない。
 しかも、我が国は、国内で発症した患者を国内で最終的にエボラ出血熱と確定することはできず、国外の確認機関に送って確定することになる。 つまり、我が国では、その確定までの間に感染が広がる可能性が大なのである。  
  従って、我が国は、現在、エボラ出血熱ウイルスを使ったテロの絶好のターゲットになりかねないのだ。 ちなみに、我が国には、エボラ出血熱ウイルスのような最も危険度の高い「グループ4」に分類されるウイルスを扱える「BSL4」の実験室は、国立感染症研究所武蔵村山)と理研(つくば)の二箇所があるが住民の反対で二十年以上運用されていないという。
 こういう本当に忍び寄る危機に直面している時期に、総理大臣は、一体、何という感覚でおったのか。
  安倍総理大臣、早朝、明治神宮靖国神社に参拝して、明治天皇と英霊の御加護を仰ぎ、我が国と国民に迫る危機に対処して頂きたい。