・北京の権力中枢・中南海の奥の院で、何事かが起きている?

・王洋は胡錦涛時代から「団派」を代表し、李克強首相を補佐し、国家副主席の李源潮とならぶ「明日の明星」、改革路線をひた走るので知識人や在米学生等からも評判が良い政治家だ。
・第十九期党大会(2018年)には政治局常務委員入りが確実視されている。
王岐山のあとを次いで『米中戦略対話』では中国側を代表して米国とやりあい、また日中関係が冷え切ったおりも、度重なる日本からの訪中団との会合に出てきて、応対したのも王洋である。
・豪入りしたことは確認されたが、記念写真に納まらず、王洋はスケジュールを突如変更し、ブリスベンから忽然と姿を消した。  
・引き続きニュージーランド訪問で王洋は随行が予定されていたが、公式の場に一切姿を見せず、在米の中国語メディアは「失踪」と書いた。
・北京の権力中枢・中南海奥の院で、何事かが起きている?





〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
王洋副首相がG20(ブリスベン)の後半から姿を消した    
宮崎正弘   2014.11.22
王岐山安徽省を極秘訪問していたーー何が奥の院で起きているのか?
  11月16日、豪ブリスベンで開催されたG20(主要二十ケ国首脳会議)で、習近平国家主席随行したのは王炉寧(政治局員、中国のキッシンジャーと言われる)、栗戦書(首席補佐官)、楊潔チ(外交担当国務委員)、そして王洋(政治局員。序列九位。副首相)だった。
  豪入りしたことは確認されたが、記念写真に納まらず、王洋はスケジュールを突如変更し、ブリスベンから忽然と姿を消した。  引き続きニュージーランド訪問で王洋は随行が予定されていたが、公式の場に一切姿を見せず、在米の中国語メディアは「失踪」と書いた(『多維新聞網』、11月20日)。
  王洋は胡錦涛時代から「団派」を代表し、李克強首相を補佐し、国家副主席の李源潮とならぶ「明日の明星」、改革路線をひた走るので知識人や在米学生等からも評判が良い政治家だ。
  第十九期党大会(2018年)には政治局常務委員入りが確実視されている。
  王岐山のあとを次いで『米中戦略対話』では中国側を代表して米国とやりあい、また日中関係が冷え切ったおりも、度重なる日本からの訪中団との会合に出てきて、応対したのも王洋である。
  現在、王岐山が反腐敗キャンペーンの先頭に立っているため、王岐山の専門分野でもあった経済担当の副首相ポストが辣腕の王洋にまわってきた経過があるだけに、ニュージーランド訪問をキャンセルした<?>謎の行動に注目があつまる。
  符合するかのように、王岐山が秘密裏に安徽省を訪問していたことが分かった。
  王岐山は11月15日に密かに安徽省入りし(これを「神秘隠身」という)、翌16日、安徽省党書記の張宝順らを伴って安慶の桐城にある名勝地「六尺港」をジャンパー姿で訪問した。
  王岐山は夫人をともなっての「休暇」とされ、突然の訪問に当惑気味ながらも地元は歓迎した。
  六尺港は、歴史的名勝地、とりわけ道徳家のふるさとといわれ、モラルを説いた思想家や慈善事業家がうまれた土地という言い伝えがある。
  腐敗を摘発し、道徳を再強調する象徴的スポットとして、王岐山が話題作りを演出したのか、また急遽帰国したと思われる王洋との行動をあわせて考えると、北京の権力中枢・中南海奥の院で、何事かが起きていると推測される。(註 王洋の『王』はさんずい)