・見せ金出資のAIIBが焦げ付くのは、見えている

・中国自らが最大出資国となり、銀行の本部を北京に置く意向とみられる中国の主張を額面通りに受け取る専門家は一人もいない。
・見せ金出資のAIIBが焦げ付くのは、見えている。
・環境評価や融資判断で世銀などの厳格な基準ではなく甘い基準で、軍事転用が可能な施設か、環境汚染をアジアに拡大するのが落ちだ!
・中国軍の利用を視野に、軍事転用が可能な施設に融資が行われたりする恐れもある。







〜〜〜関連情報(参考)〜〜〜2015.3.31 19:52更新
【アジアインフラ投資銀】
「戦わずして日米に勝つ」中国が狙う21世紀の“孫子の兵法” 雪崩を打って各国参加
【上海=河崎真澄】中国主導の国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐり、日米を尻目に、アジアや欧州の国々が雪崩を打って参加を申請した。上海の大学教授は、「(日米に対抗する)21世紀の『孫子の兵法』だ」と評した。
 米ドルを基軸通貨とする既存の国際金融秩序とは別に、自国に有利なルールを作り上げたい中国は、潤沢な資金力を武器に多くの国々を陣営に引き入れ、「戦わずして日米に勝つ」との策を実行に移しつつあるからだ。
 習近平指導部はAIIBについて、「世界銀行アジア開発銀行(ADB)への対抗組織ではなく、補完関係にある」などと繰り返し説明。
 だが、自らが最大出資国となり、銀行の本部を北京に置く意向とみられる中国の主張を額面通りに受け取る専門家はいない。
 創設メンバー国は承認作業を経て4月15日前後に正式決定する。その後、メンバー国で出資比率や組織運営の方法、インフラ建設のための融資制度や入札制度、評価方法などを取り決め、6月にも調印する。
 そこでカギとなるのが初代総裁の人事だ。
 31日までカザフスタンで開かれたAIIB準備会合をリードしたのは、元中国財政次官で、ADB副総裁も経験した金立群氏。中国紙は、金氏が初代総裁として最有力と報じている。
 習指導部が2013年10月に提唱したAIIB構想に、「中国の事前想定すら大きく超えた参加国」(日中関係筋)が吸い寄せられた背景には、約4兆ドルの外貨準備高をもち、人民元の国際化も進めている中国の資金力への期待がある。
 途上国のインフラ建設をめぐっては、20年までに8兆ドルの資金需要が見込まれるが、世銀やADBの資金では不足とされる。
 また、環境評価や融資判断で世銀などの厳格な基準には途上国などの不満も根強い。
 ただ、AIIBの融資基準が甘くなれば、採算性の低いインフラにも「初めに建設ありき」の融資が恣意(しい)的に行われたり、中国軍の利用を視野に、軍事転用が可能な施設に融資が行われたりする恐れもある。