宮崎県の口蹄疫拡大は赤松農水相が外遊し迅速なる危機管理対応を怠ったからだ!

・三条 健です。 
東国原知事が指摘のとおり、政府の口蹄疫対策が極めて遅い。伝染病などの緊急事態に対しては、特に「初動対応」が命運を左右することは危機管理の常識である。このような常識も知らない大臣が多く、後手後手となっていることは明白となった。
・担当の赤松農水相は外遊(先月30日からメキシコ、キューバ、コロンビア)で7日の閣僚懇をも欠席した。
・4月9日に都道府県畜産担当主務課長宛に農林水産省消費・安全局動物衛生課国内防疫調整官発信で情報連絡が出ているが、韓国でO型ウイルスによる口蹄疫が発生したのは仁川(インチョン)広域市江華(カンファ)島の地域で月日は4月9日である。
・問題は4月9日から この情報を受けて、都道府県は予防策として何を実行したのか?・・・である。 

4月9日には韓国のこの情報を赤松農相は知っていた。また、4月20日の宮崎県での口蹄疫発生の情報も知っていた。
そして、4月20日から30日までに12例の発生に拡大していることを知っていながら、赤松農相は外遊した。


〜〜〜メディア報道の一部<参考>〜〜〜

口蹄疫対策、東国原知事「後手後手だ!」 官房長官が拡充を指示も赤松農相は外遊中
2010.5.8 00:48
 平野博文官房長官は7日の閣僚懇談会で、宮崎県で過去最悪の被害が出ている牛や豚の口蹄(こうてい)疫対策として(1)防疫措置の徹底(2)発生農家の経営対策(3)地元自治体への適切な財政支援−に関係省庁が連携して取り組むよう指示した。記者会見では災害派遣中の陸上自衛隊の拡充を検討する考えを表明した。

 これを受け、原口一博総務相特別交付税による自治体支援を表明した。

 だが、口蹄疫は先月20日に確認され、すでに殺処分頭数は4万4千頭に上る。派遣された自衛隊は処分した家畜を埋める場所がなく立ち往生しており、政府の初動対応の遅れを指摘する声は強まっている。

 宮崎県の東国原英夫知事は7日、宮崎市内のホテルで民主党小沢一郎幹事長と会談し、対策の拡充を要望した。知事は会談後、記者団に「指揮系統が後手後手に回っている。こういう危機管理をきちっとやってもらいたい」と政府の対応に不満を表明した。

 それを象徴するのが、問題を所管する赤松広隆農水相。先月30日からメキシコ、キューバ、コロンビアへの外遊中で7日の閣僚懇を欠席した。

 また、畜産農家への融資を担う独立行政法人や社団法人は政府の事業仕分けの対象となり、基金の返納や事業の縮小などの判定を受け、動きが鈍くなっているとされる。宮崎県選出の江藤拓衆院議員(自民)は先月22日の衆院農水委員会で「10年前は発生した朝から農水省からファクスで資料が次々に届き、いろんな指示が飛んだが、今回は何の指示もない」と指摘したが、政府の対応は遅々として進まなかった。

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平成22年4月23日
農林水産省
宮崎県における口蹄疫の確定診断について
○本日、今月20日に確認された疑似患畜(1例目)について、(独)農研機構動物衛生研究所において抗原検出検査をした結果、口蹄疫(O型)の患畜と確定しました。
口蹄疫は、牛、豚等の偶蹄類の動物の病気であり、人に感染することはありません。
○現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれもあることから、厳に慎むよう引き続き御協力をお願いします。
経緯
本日、今月20日に宮崎県児湯(こゆ)郡都農(つの)町の農場で確認された疑似患畜(1例目)について、(独)農研機構動物衛生研究所における抗原検出検査(ELISA検査)の結果、口蹄疫(O型)の患畜と確定しました。
今後の対応
当該発生農場については、疑似患畜と確認された今月20日以降、殺処分、移動制限区域(半径10km)及び搬出制限区域(半径20km)の設定等防疫措置を講じており、今後も引き続きこれらの措置を継続します。
その他
(1)口蹄疫は、牛、豚等の偶蹄類の動物の病気であり、人に感染することはありません。また、感染牛の肉や牛乳が市場に出回ることはありませんが、感染牛の肉や牛乳を摂取しても人体には影響有りません。
(2)現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれもあることから、厳に慎むよう引き続き御協力をお願いします。

消費・安全局動物衛生課
担当者:伏見、嶋粼
代表:03-3502-8111(内線4581)
ダイヤルイン:03-3502-5994
FAX:03-3502-3385

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事務連絡
平成22年4月9日
都道府県畜産担当主務課長殿
農林水産省消費・安全局
動物衛生課国内防疫調整官

韓国における口蹄疫(O型)の発生について:

韓国において口蹄疫の発生が認められたことに伴い、本年1月7日付け農林水産省消費
・安全局動物衛生課長通知「韓国における口蹄疫の発生について」により、畜産農家への
指導の徹底等をお願いしたところです。
当該発生については、3月11日のシカでの発生を最後に発生が認められなかったこと
から、韓国政府は3月23日本病の終息を宣言していました。しかしながら、本日、韓国
政府を通じ、同国内で前回発生した口蹄疫ウイルスの血清型(A型)とは異なる血清型(O
型)のウイルスによる口蹄疫の発生が確認されたとの通報がありました。
つきましては、1月7日付けの課長通知でお知らせした防疫対策(畜産農家及び関係機
関・団体に対する、韓国の畜産農家への訪問の自粛、飼養家畜の臨床症状等の的確な観察、
飼養衛生管理の徹底等、防疫対策に万全を期することについての周知)について、改めて
徹底されるようお願いします。
なお、動物検疫所に対しても、我が国への口蹄疫侵入防止のため、対策を徹底するよう
改めて当課より指示しておりますので申し添えます。
平成2 2 年4 月9 日
農林水産省消費安全局
動物衛生課
韓国における口蹄疫(O型)の発生について(速報)
在日韓国大使館を通じて入手された情報は以下のとおり。
※( )内に報道等による情報を追記しています。
1.診断日:平成22年4月9日(症状発現日4月8日)
2.発生農場:仁川(インチョン)広域市江華(カンファ)島
(ソウルの西58km)
肉牛農家180頭飼育
3.ウイルスのタイプ:O型
※今年1月、韓国で発生した口蹄疫ウイルスはA型
4.韓国における防疫措置等:
・発生農場の牛180頭及び発生農場から半径500m以内で飼育されている
家畜を殺処分する。
(偶蹄類の動物(牛豚あわせておよそ2,584頭))
・危険区域(発生農場から3km以内)、サーベイランス区域(同3〜10k
m)、制限区域(同10〜20km)の3区域を設定し、これらの区域では
移動制限を実施。
・本日、中央家畜防疫協議会を開催し、対策を検討。
(・農場の閉鎖、人と車輌の移動制限、家畜の移動制限と車輌消毒のため道路
封鎖)
5.我が国の対応
動物検疫所において、下記の対応を引き続き実施。
・韓国からの偶蹄類の肉等及び稲わら等の輸入禁止
・韓国からの旅客に対する靴底消毒等の徹底。

〜〜〜
蹄疫に関連する衛生報道資料 (農林水産省報道発表資料より 2010年4月〜)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の68例目について (2010.5.11)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の57例目〜67例目について (2010.5.10)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の50例目〜56例目について (2010.5.9)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の44例目〜49例目について (2010.5.8)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の36例目〜43例目について (2010.5.7)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の24例目〜35例目について (2010.5.6)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の20例目〜23例目について (2010.5.5)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の18例目及び19例目について (2010.5.4)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の17例目について (2010.5.3)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の16例目について (2010.5.3)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の14例目、15例目について (2010.5.2)
宮崎県において確認された口蹄疫ウイルスの分析結果について (2010.5.2)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の13例目について (2010.5.1)
口蹄疫発生に伴う追加対策について (2010.4.30)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の12例目について (2010.4.30)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の11例目について (2010.4.29)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の8例目、9例目及び10例目の確認並びに第2回口蹄疫防疫対策本部の開催について (2010.4.28)
宮崎県における口蹄疫の発生に対する家畜共済の対応について (2010.4.27)
口蹄疫疫学調査チームの現地調査及び第1回検討会の開催について (2010.4.27)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の7例目について (2010.4.25)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の5例目、6例目について (2010.4.23)
宮崎県における口蹄疫発生に伴う関連対策について (2010.4.23)
宮崎県における口蹄疫の確定診断について (2010.4.23)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の4例目について (2010.4.22)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の3例目について (2010.4.21)
宮崎県における口蹄疫の疑い事例の2例目について (2010.4.21)
口蹄疫の疑似患畜の確認及び口蹄疫防疫対策本部の設置について (2010.4.20)