中国軍拡独裁国家は わが尖閣諸島を含む東シナ海でも、「核心的利益」などと言い出しかねない。

・三条 健です。
・東南アジアの国々は、目の前の南シナ海を「おれさまの海だ」と豪語するよう中国は怖い存在だ。
中国はチベットや台湾と同じように南シナ海を「核心的利益」と呼びはじめた。  別の言葉に置き換えれば、「武力行使も辞さない」という意味だ。 軍事力でねじ伏せる覇権主義共産党独裁国家だ!
1974年に西沙諸島ベトナム艦船を沈め、88年に南沙諸島でもベトナムの艦船と交戦した。 90年代にはフィリピンが領有権を主張するミスチーフ環礁を乗っ取った。
南シナ海に限らない。 中国軍拡独裁国家は わが尖閣諸島を含む東シナ海でも、「核心的利益」などと言い出しかねない。  中国海軍は沖縄、フィリピンをつなぐ第一列島線をすり抜け、米国に勢力圏争いを挑むかもしれない。


〜〜〜メディア報道の一部<参考>〜〜〜

【くにのあとさき】東京特派員・湯浅博  「核心的利益」とは何か
2010.8.5 03:09
 民間から初の駐北京日本大使が誕生した由で、ご同慶の至りである。悪漢イメージの官僚を退け、大企業トップの中国通を起用すれば、たちまち“友愛”が実るとの期待感だ。

 そんな手品が可能なら、文句をいう筋合いはまったくない。

 「巨大市場が世界の貿易ルールを決定する」との定理に従えば、中国との経済協調や枠組みをつくるのは死活的に大事になるだろう。

 しかし、小欄は民が正義で官が悪とのムードは信じないし、その逆も疑う。民官どちらでも国民の繁栄と安全に妥当かどうかだけである。

 商社出身の丹羽宇一郎大使は北京赴任を前に熱く「経済」を語った。同じ日、中国の楊潔●(ようけつち)外相は「外交・軍事」で声を荒らげた。ハノイで開かれた東南アジア諸国連合ASEAN)地域フォーラム(ARF)で、南シナ海の島々の領有権をめぐる綱引きである。

 外交・軍事を抜きに中国は語れない。何しろ、「鉄砲から政権は生まれる」国だ。東南アジアの国々は、目の前の南シナ海を「おれさまの海だ」と豪語するような中国が怖い。

 近年、中国はチベットや台湾と同じように南シナ海を「核心的利益」と呼びはじめた。別の言葉に置き換えれば、「武力行使も辞さない」ということである。

 口で「平和的台頭」をいいながら、海南島の海軍基地を強化するや、大型の中国艦船でにらみを利かす。とくに、「排他的経済水域では、外国軍は調査活動をしてはならない」との独自解釈で、米調査船の航行をも妨害した。

 中国は南シナ海の領海問題について、ASEANとの多国間協議を棚上げしてきた。もちろん、小国からなるASEANが個別交渉すれば、力でねじ伏せられてしまう。

 中国は建国から今日までに10回以上の武力行使を断行し、いずれも中国が先に手を出した。この国が軍事力を行使する敷居は低いのだ。

 同海域だけでも、1974年に西沙諸島ベトナム艦船を沈め、88年に南沙諸島でもベトナムの艦船と交戦している。90年代にはフィリピンが領有権を主張するミスチーフ環礁を乗っ取った。

 米国のクリントン国務長官ハノイでの演説で、南シナ海問題の解決について、「多国間で進めることが米国の利益だ」と述べた。中国は直ちに反発し、アジア域内問題のいたずらな国際化を図るものだと、米国の干渉を排す構えだ。

 何しろ南シナ海は、中国の領海法で定める「おれさまの海」だから、海洋での国際行動基準を守りたくない。小国には中国の巨大市場をちらつかせ、他方で、中国製武器を大量に売り込む。狙いは米国とASEANの分断である。

 商社にはもみ手すり手でも、小国の軍には居丈高である。ASEANは米国の介入がなければ、とても、中国に「国際法尊重を」など要求もできない。

 それは南シナ海に限らない。わが尖閣諸島を含む東シナ海でも、「核心的利益」などと言い出しかねない。中国海軍は沖縄、フィリピンをつなぐ第一列島線をすり抜け、米国に勢力圏争いを挑むかもしれない。

 米中パワーゲームの狭間(はざま)で、小国はどの大国をテコにどう国益を誘導すべきかを考える。それが丹羽大使のいう親中愛国だけで可能か。大使は経済だけでなく、変幻自在の政治を語る使命がある。(東京特派員)

●=簾の广を厂に、兼を虎に