・中国はハイテク特許とノウハウを奪うのが狙いだ!昭和電工は中国の狙いに嵌ったのか?

レアアースにまつわる産業陰謀を企んだのは温家宝首相である
・最終的狙いは何だったか? 「それはハイテク特許とノウハウを持つ西側企業が中国に工場を移転させることにある」
・とうとう昭和電工は中国にレアアースの加工工場を移転することを決めた。多くの特許と製造ノウハウをもって
・中国はハイテク特許とノウハウを奪うのが狙いだ!昭和電工は中国の狙いに嵌ったのか?

〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
中国・温家宝首相の策略!  
宮崎正弘
2011.08.25 Thursday

 レアアース輸出削減戦術と価格暴騰はすべて温家宝の策略だった。ハイテク企業はレアアース確保のため、中国に工場進出せざるをえない。
 温家宝首相、じつは鉱山学、地質学を修め、宝石の鑑定ができるという異能がある。ブレジネフが冶金工学の専門家出身だったように、温家宝は地質学者でもある。かれの率いる国務院は直属企業をいくつか持っている。日本に強いて当てはめると首相官邸直営企業、それもコングロマリット

 とうとう昭和電工は中国にレアアースの加工工場を移転することを決めた。多くの特許と製造ノウハウをもって。同様に日米のハイテク企業数社がつづく。
 中国がレアアースの輸出を事実上中断し、供給をタイトにしてから日本は騒ぎ出した。米国は中国のレアアース輸出制限はWTO違反として提訴した。
 いうまでもなくレアアースハイブリッドカー、LED、液晶パネルに欠かせない原材料。中国が世界供給の90%を寡占し、かつ輸出にあたっては税金をかけ(輸出税もしくは付加価値税)、数量を制限(クォータ)し、とどのつまりは日米の製造工場が生産を続行できなくなった。

 内蒙古省のレアアース生産現場は「団派」の利権とされる。価格高騰と当該企業の株式取引で、かれらは大儲けをしたと推定された。

 現実にレアアースは屯あたり3000ドル台だったものが、8月現在、屯あたり11万ドルに跳ね上がっている。つぎの国務院総理に最短距離にいるのは李克強(副首相)。団派のライジングスターである。

 こうみてくると、レアアースにまつわる産業陰謀を企んだのは温家宝首相である、とヘラルドトリビューンが「断定」している(同紙、8月25日付け)。

 最終的狙いは何だったか? 「それはハイテク特許とノウハウを持つ西側企業が中国に工場を移転させることにある」。