・落っこちてしまった炉心が、いったいどこにあるのか? それをどうやって閉じ込めることができるか?が議論されるべき問題だ!

・政府と東京電力は20日、福島第一原発の収束に向けた工程表の進捗状況を明らかにし、来年1月中旬までを目標としていた原子炉の“冷温停止”を年内に達成すると発表した。
冷温停止というのは圧力容器が健全の形でその中に水を蓄えられ、その中に炉心というものがまだ存在しているということを前提にして、圧力容器の温度が100度を下がるかの議論である。
・炉心が融けてしまって圧力容器の外に出てしまっているという状態であれば、そこの温度をいくら測ったところで冷温停止としての意味はない!
・落っこちてしまった炉心が、いったいどこにあるのか? それをどうやって閉じ込めることができるか?が議論されるべき問題だ!



〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
2011年9月20日 (火)
小出裕章冷温停止というのは圧力容器が健全の形でその中に水を蓄えられて。その中に炉心というものがまだ存在しているということを前提にして、圧力容器の温度が100度を下がるか上がるかという。そういうことを議論しているわけで。そもそも融けて、炉心が融けてしまって圧力容器の外に出てしまっているという、状態であれば。そこの温度をいくら測ったところで意味のない事を言っていて。これから問題なのは落っこちてしまった炉心が、いったいどこにあるのか。それをどうやって閉じ込めることができるかという、そういう議論こそ、本当はしなければいけません。」
小出「地震に襲われていますので、そこら中で割れが生じているはずです。えー地下に流れだして汚染を広げて、海にも多分流れ出ているのだと私は、思います。一刻も早く、えー地下に遮水壁、あるいはバリアー、バウンダリーというものを作るべきだと思います。
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原発事故収束「冷温停止状態を年内に」
政府と東京電力は20日、福島第一原発の収束に向けた工程表の進捗状況を明らかにし、来年1月中旬までを目標としていた原子炉の“冷温停止”を年内に達成すると発表した。現在、1号機から3号機の原子炉の温度は、2号機を除いて100度以下になっている。これまでの注水は、原子炉の底に落ちた溶けた燃料を冷やそうとしていたが、注水量を増やしても温度が下がらなかった。このため、溶けた燃料が原子炉の底だけでなく、その途中にも残っているとみて、原子炉の上のほうから水を流し込んだところ、温度が下がり始めたという。東京電力では、温度が高い2号機でも今月14日からこうした方法で注水を始めた。しかし、冷温停止について専門家は「炉心が溶けて、圧力容器の外に出てしまっている状態で、温度を計ったところで意味はない。落ちた炉心がどこにあるのか、それをどう閉じ込めるのか。その議論をしなければならない」と指摘する。原子炉建屋などの地下には約10万トンの汚染水が溜まっている。専門家は、建屋のコンクリートの壁に傷がついている可能性があり、そこから漏れたものは海に流れ出す危険性があるため、遮水壁を早く造るべきと指摘する。現在、遮水壁の着工に向けて検討が進められているが、着工しても完成までに2年はかかるという。一方、放射性物質の大気中への拡散を抑える作業は進んでいる。1号機で行われている建屋全体を大きなカバーで覆う工事は、来月中に完成する予定だ。こうしたなか、政府は20日、福島第一原発の半径20キロから30キロ圏内の緊急時避難準備区域について、今月中に指定解除する見通しを明らかにした。しかし、住民が帰宅するためには、安心できる除染という課題が残る。