・中国共産党首脳は台湾の併合を国家の「核心的利害」と呼び、台湾側が独立を宣言したり、外国勢力が介入した場合には軍事力で台湾を制圧することを公言してきた!

・「台湾海峡の軍事バランスは最近、中国の軍事力増強、とくに海軍力の強化で中国に有利に傾きすぎ、中国の軍事力行使を抑止する台湾側の能力は信頼性をなくしています」
・「人民解放軍は多様な任務の拡大に取り組んでいるが、なお台湾を主要戦略目標としている。最近は中台関係が改善されたにもかかわらず、中国は軍事力近代化を進め、台湾の独立を抑え、中国側の要求どおりに台湾を屈服させる能力の強化を意図している」
・「その目的のために中国は有事のアメリカによる台湾支援を抑止し、遅延させ、否定する軍事能力を開発している。その結果、台湾海峡での中台軍事力バランスは中国側の優位へとシフトし続けている」
中国共産党首脳は台湾の併合を国家の「核心的利害」と呼び、台湾側が独立を宣言したり、外国勢力が介入した場合には軍事力で台湾を制圧することを公言してきた!



〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
中国軍は台湾をどう攻略するか
古森義久
2011.10.12 Wednesday

 中国は台湾とのきずなを強めながらも、なおいざという際には軍事力で一気に台湾を攻略しようという戦略を固めています。そのためのミサイルや戦闘機や潜水艦という戦力の増強も顕著です。
 では政治的、外交的な台湾併合ができないと判断した際の軍事手段とはどんな内容なのでしょうか。雑誌SAPIOの私の連載「アメリカの中国研究」で「台湾攻略」として一章を書きました。記事の冒頭の紹介です。
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 「台湾海峡の軍事バランスは最近、中国の軍事力増強、とくに海軍力の強化で中国に有利に傾きすぎ、中国の軍事力行使を抑止する台湾側の能力は信頼性をなくしています」
 ワシントンでの9月13日の演説で台湾の野党、民進党主席の蔡英文女史が熱をこめて訴えた。来年1月の総統選で国民党現職の馬英九氏に挑戦することをすでに宣言した蔡主席は訪米して、米側の幅広い層と会談した。
 中国の台湾への軍事力行使の可能性は一貫して米中安全保障関係の核心だが、いままた一段と重みを増してきた。中国が台湾との経済面での接近にもかかわらず、台湾攻略の軍事能力を高める措置をとっているからだ。アメリカ国防総省が8月下旬に発表した「中国の軍事力」年次報告でも以下の記述があった。
 「人民解放軍は多様な任務の拡大に取り組んでいるが、なお台湾を主要戦略目標としている。最近は中台関係が改善されたにもかかわらず、中国は軍事力近代化を進め、台湾の独立を抑え、中国側の要求どおりに台湾を屈服させる能力の強化を意図している」
 「その目的のために中国は有事のアメリカによる台湾支援を抑止し、遅延させ、否定する軍事能力を開発している。その結果、台湾海峡での中台軍事力バランスは中国側の優位へとシフトし続けている」

 中国共産党首脳は台湾の併合を国家の「核心的利害」と呼び、台湾側が独立を宣言したり、外国勢力が介入した場合には軍事力で台湾を制圧することを公言してきた。  台湾が事実上の独立国家のような現状を無期限に続けそうだと判断された場合にも、中国は軍事的手段をとると言明している。  いざという際に軍事力で台湾を攻略し、しかもその間に米軍の介入を許さないままにできる態勢を築くことに努めるわけだ。〔以下略)