・中国の弾道ミサイルの射程は沖縄だけでなく、小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」にまで及びつつあることから、海兵隊8000人の移転規模を4500人前後に縮小し、残りをミサイルの射程外のハワイ、オーストラリアなどにローテーションで分散配置するというプランだ!
・三条 健です。
・中国の弾道ミサイルの射程は沖縄だけでなく、小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」にまで及びつつあることから、海兵隊8000人の移転規模を4500人前後に縮小し、残りをミサイルの射程外のハワイ、オーストラリアなどにローテーションで分散配置するというプランだ!
・国防総省の2011年版の「中国に関する軍事・安全保障年次報告書」は、中国空軍はB6爆撃機の長距離型を開発中で、長距離対地巡航ミサイルを装備すれば、第2列島線まで攻撃できると指摘した!
・豪州には今年から海兵隊が駐留を開始するが、同国は中国のミサイルの射程外にあるだけでなく、中国海軍の進出が著しい南シナ海へのアクセスも容易で、駐留は有事のリスク分散と対中国圧力の要だ!
・今や、南シナ海へのアクセスから見てもミサイル射程外の豪州北部基地がベストだ!
〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
沖縄海兵隊の分散配備と普天間移設の関係
古沢襄
2012.02.04 Saturday
ワシントン時事によると、在沖縄海兵隊のグアム移転計画を見直しの内容がかなり明らかになった。 一口でいえば、オバマ大統領のアジア重視の新国防戦略と、国防費削減を踏まえた米軍の前方展開構想に合致するものである。
その背景には、中国の弾道ミサイルの脅威がある。ミサイルの射程は沖縄だけでなく、小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」にまで及びつつあることから、海兵隊8000人の移転規模を4500人前後に縮小し、残りをミサイルの射程外のハワイ、オーストラリアなどにローテーションで分散配置するというものだ。
このことは普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題だけが再編から切り離され、固定化する懸念がある。 沖縄海兵隊の削減だけをとらえて一歩前進と喜ぶのは早計といえる。
<【ワシントン時事】米国防総省は3日、在沖縄海兵隊のグアム移転計画を見直していることを明らかにした。 見直しは、オバマ大統領が中国の軍事力の脅威を念頭に打ち出したアジア重視の新国防戦略と、国防費削減を踏まえた米軍の前方展開構想に合致するものだ。 アジアでの米軍再構築の歯車が動き始める中で、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題だけが再編から切り離され、固定化する懸念が高まっている。
国防総省と海兵隊は8000人の移転規模を4500人前後に縮小し、残りをハワイ、オーストラリアなどにローテーションで分散配置することを検討している。
見直しの背景の一つは、中国の弾道ミサイルの脅威だ。ミサイルの射程は沖縄だけでなく、小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」にまで及びつつある。 国防総省の2011年版の「中国に関する軍事・安全保障年次報告書」は、中国空軍はB6爆撃機の長距離型を開発中で、長距離対地巡航ミサイルを装備すれば、第2列島線まで攻撃できると指摘した。
豪州には今年から海兵隊が駐留を開始するが、同国は中国のミサイルの射程外にあるだけでなく、中国海軍の進出が著しい南シナ海へのアクセスも容易で、駐留は有事のリスク分散と対中国圧力の要だ。
国防費削減の中で海兵隊のプレゼンス(存在)をいかにアジアで保持するかも米軍の大きな課題だ。 制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は議会で、「解決すべき問題の一つは、どのように部隊の前方展開(駐留)を維持するかだ」と証言。 コスト削減のために、派遣先の国に一時的にローテーションで駐留する選択肢を挙げている。
グアム移転の見直しでは、駐留経費を削減するために、家族同伴ではなく、独身者が大半を占める戦闘部隊を沖縄から約6カ月のローテーションで豪州に駐留させる案も検討されている。
振り分け先の候補のハワイには海兵隊約6000人を含め、約4万人の米軍が駐留しており、大きなインフラ整備も必要ない。
グアム移転規模が縮小すれば、議会が難色を示していた、グアムのインフラ整備のコストも低減される。
一方、海兵隊にとって、沖縄が重要な前方展開拠点であることに変わりはない。 海兵隊のエイモス総司令官はアフガニスタン戦争の戦闘任務が終結すれば、「海兵隊は主たる任務地の太平洋に戻る」と明言。 米メディアには「2014年までに、沖縄海兵隊のローテーションを整える」とも語り、戦地派遣で空洞化していた沖縄の海兵隊の体制を充足することも示唆している。
今年10月までに普天間飛行場に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイも配備される。 海兵隊は「オスプレイはイラク、アフガン戦争で実績を挙げた。 配備は沖縄の第3海兵遠征軍の能力を強化することになる」とコメントした。(時事)>