・彼ら原子力村の原則というのは、…チャタムハウスルールといって、証言をする人…の個人の名前を伏せて、そしてその証言が、…その人の不利益にならないように、…フリーに話を聴けるような状態を作るというそういうルールだ!

・三条 健です。
・今の汚染の主犯はセシウム134と137です。…外部被ばくで言う限りは134が約7割を占めている。それが半減期が2年ですので……2年経てば7割のうちのそれが半分減ってしまう、つまり3割5分しか残らない。
・20ミリ…1年間に20ミリシーベルトというのは、ごく特殊な、放射線業務従事者と呼ばれてるような人間が1年間にこれ以上浴びるなと言われている被曝量だ!
・1ミリシーベルトに減らすなんてことは、10年では、とうていできない。…多分何百年だ!
・その集落単位で何処かに移住できるというようなことを国が本当はやらなければいけない。
・科学的に言えば、飯舘村の方法のほうが国よりもはるかに優れている。ただし、それをやったところで飯舘村が1年間で1ミリシーベルトを下回るようなことはありえない!
・彼ら原子力村の原則というのは、…チャタムハウスルールといって、証言をする人…の個人の名前を伏せて、そしてその証言が、…その人の不利益にならないように、…フリーに話を聴けるような状態を作るというそういうルールだ!
・誰も責任を取らないような形でやって来たことが今日の事故を招いたのだ!

〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
2012年01月31日11:56
除染工程表公表「科学的に言えば、飯舘村の(除染)方法のほうが国よりもはるかに優れている」 小出裕章
2012年1月30日(月) 毎日放送たね蒔きジャーナル」に出演。
 除染の工程表を公開したことについて、20ミリシーベルト以下にすることは可能だが1ミリシーベルトいかにすることは不可能と批判しました。また、飯舘村の独自の除染工程表について、国よりも科学的に優れていると言及しています。
▼20120130 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
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水野「え…まずですね。除染についての工程表が示されました。」
東日本大震災:福島第1原発事故 除染、14年3月完了 年50ミリシーベルト以下優先−−環境省工程表 - 毎日jp(毎日新聞)
水野「これ、環境省が示したものなんですが。あのー簡単に主だったところを言いますと。 年間50ミリシーベルト以下の地域はですね、あと2年かけて作業をして、人が住むことができる20ミリシーベルト以下にする、というものです。 はっきりいってこれは可能ですか?」
小出「え……。今50ミリシーベルトの地域を2年経って20ミリシーベルトにするということは、多分可能です」
水野「あっ、可能なんですか」
小出「はい。というか…」
水野「ほお」
小出「今、の汚染の主犯はセシウム134と137ですけれども。ぇ…外部被ばくで言う限りは134が約7割を占めていると私は思います」
「それがあの半減期が2年ですので、え……2年経てば7割のうちのそれが半分減ってしまう、つまり3割5分しか残らないわけですし、」
」「残り3割残ってるセシウム137を含めても、まあもともともう6割ぐらいにはもう減ってくれると言うんですね。物理的に」
「ですから、なにか、何がしか、除染をすれば半分に減らせるということは多分出来るだろうと私は思います。」
「ただし、20ミリ…1年間に20ミリシーベルトというのは」
「私のようなごく特殊な、放射線業務従事者と呼ばれてるような人間が1年間にこれ以上浴びるなと言われている被曝量なのです」
水野「はい」
小出「そこまで…下げたところで人々がそこに住んでいいのか。子供たちをそこで運で育てていいのかと、問われれば私はもうとうてい駄目だと思います」
水野「本来は1ミリシーベルト以下」
小出「はい」
水野「でなければならないはずなんですね」
小出「日本の法律はそうなのです」
水野「法律ではね」
小出「はい」
水野「はあ…ということは私はこの…まあ政府、環境省が出した、あの、工程表が実現可能かどうかというところがポイントかと思いましたが、」
小出「はい」
水野「そうではなくて」
小出「実現を、をさせたところでもともとダメなのに、どうして国がそれをダメだと言わないかというのが私の不満です。」
水野「はあー、だからほとんど自然においておいても少なくなっていく…」
小出「そうです」
水野「率が非常に高い放射性物質である以上ですね」
小出「はい」
水野「ええ…まあそれに、見合った工程表に逆にしてあって」
小出「はい」
水野「…じゃ、工程表は実現できるということに多分重きを置いているのであって。 本当に人がそこで暮らして大丈夫かどうかという話とは、ちょっと違うんですね」
小出「違うのです。ちょっとどころか全く違う(苦笑)」
水野「あ、大分違う、全く違う。20倍の……」
小出「そうです。」
水野「ことですからね」
小出「そうです」
水野「1ミリシーベルトと20ミリシーベルトと」
小出「はい。1ミリシーベルトに減らすなんてことは、とうていできません」
水野「とうていできないですか」
小出「はい」
水野「例えば何年かかったらできるんですか」
小出「え…多分何百年です」
水野「……はあ。」
小出「ですからふるさとはもうすでに失われるのです」
平野「そうすると、先生もう」
小出「はい」
平野「国がやるべきことは、ここの、方々をー、戻すんじゃなくて、なんか別の新たな地で、生活してもらうという、うー、計画をですね、やっぱ真剣に、あの、とるのが本当の復興の道ですよね」
小出「はい。あの平野さんがおっしゃるとおりです。本当であれば、その、地域ですね、その地域は、あのー、要するに家族なんですね。地域そのものが。」
水野「はい」
小出「え……ん、みんなその、どこどこの誰々ちゃんがというような、その集落なわけですから。え…一人ひとり家庭、家族単位がどっかに行くというのではなくて、その集落単位で何処かに移住できるというようなことを国が本当はやらなければいけないと私は思います。」
水野「ほぉ……」
平野「そうですねえ」
小出「はい」
水野「そっか集落単位で、他の土地を選ぶということですね」
小出「はい。それも大変なことな……そうしたところで大変なことなんですけども。はい。」
水野「あの…私は、例えば20ミリシーベルト以下なら住めるというどこかの役所が言うてもね。例えば、本来だったら私は環境省、はそうだと思うんですけど。人間が環境を守るべき、役所が、いや1ミリシーベルトでないとだめだと、いう議論があってしかるべきだと思うんですが。」
平野「そうですねえ」
水野「考えたらですね、細野さんはある時は原発担当大臣、ある時は環境大臣なんですよ」
小出「はい」
水野「議論が成り立たないんですよね」
小出「はい。えー、前にもこの番組でもちょっと私お話ししたと思いますけれども。 内閣府参与の小佐古さんという東大の教授がいてですね。  え…私は彼と喧嘩友達だった…彼は放射線の被曝は怖くないと言っていた人ですし、私はどんな微量でも危険だと言って彼と喧嘩をしてきた…のですけれども。 彼が1年間に20ミリシーベルトのところまでは人を住まわせるということを国が決めたときに、そんなことはとうてい許せないと、自分の孫がそんなところにいるということを考えたら、とうてい我慢ができないと言って内閣府参与を辞任した、んですね」
水野「そうでした。涙の辞任でした」
小出「はい。はい。え……もし、その1年間に20ミリシーベルトという私のような極特殊な人間の被曝限度というものを子供たちに許してもいいと思うような政治家の人がいるならその方々がまずそこに住むべきだと私は思います。」
水野「……そうですねえ。えー…ただもう工程表1回作ったらこれでいくというか、見直す、そういう意味で抜本的な見直しをしないのではないかと」
平野「これ、ただね、今日の一部報道によりますと、飯舘村なんかは独自の除染案を作って」
小出「はい」
平野「国の除染を信用できないと」
▼除染:飯舘村が独自の工程表 標高の高い所を優先 - 毎日jp(毎日新聞)
小出「はい(苦笑)」
平野「いうことでなんか高いところから…あの、この村は先にやって行くという計画までね」
小出「はい」
平野「あの、立ててるようで」
小出「はい」
平野「まあこう、国への不信というものをほんとにこう、あらわにしてる状況うかがえるんですけども」
小出「はい。あの、科学的に言えば、飯舘村の方法のほうが国よりもはるかに優れていると私は思います。ただし、それをやったところで申し訳ありませんが飯舘村が1年間で1ミリシーベルトを下回るようなことはありえません。はい」
平野「ふーむ。そうですねえー」
水野「……それを政府が、認めて言うかどうかというところで」
小出「はい」
水野「多くの方の人生が大きく影響してきますねえ」
小出「そうです」
水野「はい。それから、あの、先程からもお伝えしております、東日本大震災後の会議で政府が設置した会議15のうち10の会議で議事録を作っていなかったと、いう話なんですが。」
小出「はい」
水野「その中で、とりわけ原子力災害対策本部、というところは原発事故の対応を決めるところですよね」
小出「はい」
水野「ここは去年の5月に議事録がないことがわかって、いて。当時の官房長官の枝野さんも、これ、結果だけでなくプロセスも含めて全面公開したいと言っていたのですが、実際は去年の年末まで、23回開いた会議の議事録が作られていなかった。こんなふうに具体的な話が分かってきました。」
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水野「はい。それから、あの、先程からもお伝えしております、東日本大震災後の会議で政府が設置した会議15のうち10の会議で議事録を作っていなかったと、いう話なんですが。」
小出「はい」
水野「その中で、とりわけ原子力災害対策本部、というところは原発事故の対応を決めるところですよね」
小出「はい」
水野「ここは去年の5月に議事録がないことがわかって、いて。当時の官房長官の枝野さんも、これ、結果だけでなくプロセスも含めて全面公開したいと言っていたのですが、実際は去年の年末まで、23回開いた会議の議事録が作られていなかった。こんなふうに具体的な話が分かってきました。」
小出「はい」
水野「これ……どんなふうなご感想を持たれますか。」
小出「どうなんでしょう。みなさんもどういうふうに思われるか。私はむしろ聞いてみたいですけれども。え……録音をしていないということは、私からみると考えられません。はい。ですから議事録を作る気、であれば、簡単に作れるだろうと、思います」
水野「はい」
小出「え…ただし、議事録を作りたくないという、もちろん思惑は一方にはあっただろうと、思います。例えばですね、え…私は…(ため息)…今年の、あ、去年の10月にですね、え…原子力学会の委員長で、原子力学会の会長である東大の田中知さん、田中知教授と、原子力委員の小関さんに呼ばれて、東京で彼らとあったことがある、のですが」
▼1月9日 今までにない広がりで原発を考えてくれるようになった。ここまで来たんだから、今度こそは止めたい 小出裕章こちら特報部) « 小出裕章 (京大助教)
水野「はい」
小出「彼らは、え…福島原発の事故の原因をきちっと究明したいということで、私の意見も聞きたいと言った、のです」
水野「ほおー」
小出「それで、私は、あの、それならということで彼らと話をしたの、ですけれども」
水野「ええ、ええ」
小出「その場所で彼らの原則というのは、いわゆる…チャタムハウスルールというのがあるのですけれども」
水野「チャタムハウスルール?」
小出「はい。えー、その、証言をする人…のですね、個人の名前を伏せて、そしてその、しゅう、その証言が、え…その人の不利益にならないように、え…フリーに話を聴けるような状態を作るというそういうルールなん、ですね」
水野「はい」
小出「で、そういうルールで私の話を聞きたいということで、え…い…おはなしが来たのですけれども。私はそれを聞いた途端に、それをやるからダメなんだと私は言ったの、です。  個人、が、自分の……責任をかけて発言をするようなことでなければ、ダメだし。  誰も責任を取らないような形でやって来たことが今日の事故を招いたのだというふうに彼らに私は、初めに、言ったの、ですけれども。」
水野「ええ」
小出「え……誰も責任を取らないような形でここまで原子力が来てしまった。それが一切の根源だと私は思います。多分、え…録音は残ってるはずですので、今から遅くありませんので、きちっと議事録をこう…作って公開すべきだと思います」
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