・景気失速は始まっており、バブル経済は破綻している!

・景気失速は始まっており、バブル経済は破綻している! だが、延命のために預金準備率を過去半年で三回切り下げ、ついに6月7日、中国金融当局は金利を四年ぶりに0・25%切り下げた。
 このような安易な景気刺激策はもっと危険な状況をまねく!
・富士康の四川省成都の鴻海工場では千名規模の暴動がおきた!
広東省深せんの富士康社の工場では一昨年以来、飛び降り自殺が連続し、合計12名が飛び降り、9名が死亡!
・富士康の成都工場で労使対立、千名の暴動となって数十名が地元警察に拘束された。 乱暴な経営方針ゆえ、従業員にも乱暴者が多いか?
遼寧省瀋陽では03年に竣工した中国最大の体育館(緑島体育館、総工費99億円)が「効率悪く、用なし」、「ほかの商業施設に転用が有益だ」との理由で爆破・解体された。 ドル箱たった対欧米向けの輸出は言うまでのなく激減している!




〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
富士康の成都工場で千名規模の暴動事件が発生
宮崎正弘   2012.06.08 Friday
 賃上げ二倍、中国全土54万人の雇用、先端ロボット稼働工場で挫折か。上海市政府前に二千名が三々五々集まって、突発的に集団化、政府に抗議行動をおこなった模様(6日午后)。
 抗議は農地の強制収容に抗議する農民らが組織化したらしい。 先月来、とくに上海市普陀区では地元党委員会の不正・腐敗をあばく抗議行動が連続しており、北京に代表が上京して控訴する騒ぎに発展しているが、その関連の抗議行動と思われる。

 さて四川省成都の鴻海工場では千名規模の暴動がおきたようだ。

 広東省深せんの同社工場では一昨年以来、飛び降り自殺が連続し、合計12名が飛び降り、9名が死亡。この事件は世界的に報道され、工員の賃金値上げラッシュとなった。
 過去三年で平均給与は900元から最低2200元、いまは4000元。2013年には4400件平均とすると郭銘台社長は豪語する。
 その後も富士康(親会社が台湾系の鴻海精密工業)では、賃上げ要求と待遇改善要求を呑み、他方で中国沿岸部から内陸部へ工場移転という政府キャンペーンにも便乗して四川省成都へも早くから進出した。
 ところが成都では2011年に工場で爆発をおきて三名が死亡、十数名が負傷するという事故が起きた。  このためアリババの製品生産などに遅れがでた 提携関係にあるシャープの液晶工場はこの成都に建設され、大量生産の予定。
 富士康成都工場にはロボットを大々的に生産現場に導入しており、現在はiPadを大量生産、省力化の典型工場を目指してきた。  
  シャープの堺工場を事実上買収するのも、この会社の台湾本社(鴻海)の郭銘台・社長である。  その富士康の成都工場で労使対立、千名の暴動となって数十名が地元警察に拘束された。 乱暴な経営方針ゆえ、従業員も乱暴者が多いということだろうか。

▼液晶ビジネスにも近未来の暗黒が透視できる:
 iPadブームもいずれは終わるだろう。 鴻海のビジネスが未来永劫の発展する理由はなく、げんに5月末速報で、中国の鋼材在庫1561トン、東京ドーム380個分もある。 建築ブームが去ったことを物語る。

 遼寧省瀋陽では03年に竣工した中国最大の体育館(緑島体育館、総工費99億円)が「効率悪く、用なし」。  「ほかの商業施設に転用が有益だ」との理由で爆破・解体された。   建設時、遼寧省のボスは薄煕来だった。 ドル箱たった対欧米向けの輸出は言うまでのなく激減している。

 景気失速は始まっており、バブル経済は破綻しているが、延命のために預金準備率を過去半年で三回切り下げ、ついに6月7日、中国金融当局は金利を四年ぶりに0・25%切り下げた。
 「このような安易な景気刺激策はもっと危険な状況をまねく」(英紙『フィナンシャル・タイムズ』電子版、2012年6月8日、トップ記事)。