・「海洋大国・日本」の繁栄の道は「海を守る」戦略だ!

・明治9年、東北・北海道巡幸を終えた明治天皇が「明治丸」に乗り、横浜港に着いたのは7月20日だった。
・海によって独自の日本文化も花を開かせ、また鎌倉期の元寇をみるまでもなく、海によって外敵から守られてきた歴史もある。
佐久間象山は、海防で最も大切なのは敵国に侮られないことだ!
・資源の確保・活用と、他国の侵犯、拉致につながるような不審船の航行も一切許さない毅然とした「海防」がいま、求められている。
・「海洋大国・日本」の繁栄の道は「海を守る」戦略だ!



〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
海の日 「守る」戦略が繁栄の道だ
2013.7.15 03:42 [主張]
 「海の日」を迎え、わが国の周辺海域を取り巻く厳しい環境について改めて考えてみたい。
 明治9年、東北・北海道巡幸を終えた明治天皇が「明治丸」に乗り、横浜港に着いたのは7月20日だった。 後にこの日は「海の記念日」となり、平成7年には「海の日」として祝日に定められた。 祝日法の改正で現在は7月の第3月曜日になっている。
 「明治丸」は、今年から本格的な修復が始められる。「海の日」にゆかりの深いこの船が往時の雄姿を取り戻すことは、海洋国日本にとって力強い応援メッセージとなるのではなかろうか。

 島国である日本は、豊富な海産物や海岸線の美しい風光など、四周の海の恩恵に浴してきた。 海によって外国と隔てられたことで独自の日本文化も花を開かせた。 また鎌倉期の元寇をみるまでもなく、わが国は海によって外敵から守られてきた歴史もある。
 しかし幕末になると欧州列強の脅威にさらされ、「海防」の強化を迫られるようになる。
 吉田松陰の師でもあった佐久間象山は、海防で最も大切なのは敵国に侮られないことだと説き、日本は侵略を受ける恐れがありながら、根本的な防衛策はまるで定まっていないと警告したのだった。
 現在の日本が直面する状況と通ずるところがありはしまいか。尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺では、海洋権益拡大を狙う中国がわが国領海への侵犯を繰り返し、日本は国内法の制約もあってそれを排除し得ないでいる。 法の不備につけこむ中国はまさに、日本を軽侮しているとしか思えない。
 国土はごく狭小ながらも、領海と排他的経済水域EEZ)を合わせた海洋面積では世界第6位となる日本は、海洋国家、いや海洋大国と呼ぶにふさわしい。 その広大な水域には漁業資源のほかにも豊富な鉱物資源がある。
 これら資源の確保・活用とともに、他国の侵犯はもちろん、拉致につながるような不審船の航行も一切許さない毅然(きぜん)とした「海防」がいま、求められている。
 安倍晋三首相は「海の日」を前に「『海に守られた国』から『海を守る国』へ」とのメッセージを出し、民主党政権時代に削除された「海を守る」の表現を4年ぶりに復活させた。
 「海を守る」戦略こそ「海洋大国・日本」の繁栄の道ではなかろうか。