李鵬には三人の子ども

李鵬には三人の子どもがいる。長男が李小鵬山西省長)、次男が李小勇、娘には李小琳がいて、彼女は中電国際董事長(CEO)、その豪華な生活ぶりはときおりパパラッチされる。
・李小勇には前科がある。
・98年、香港で投資家を騙し、金利が30%などと途方もない大法螺を吹いて四千人から五億元(97億円)をあつめ、その投機的不動産企業「新国大」は倒産、けっきょく賠償されたのは四千万元だった。
・大規模な不動産詐欺と騒がれたが、李小勇はこの怪しげな会社の名目上の社長だった。
シンガポールでは最高級マンションの建ち並ぶタンジョンルー路に住み、ほとぼりが冷めるのを待った。
・スキャンダルの最中に購入した香港の所有不動産もヴィクトリアピークに近い最高級住宅街に戸建ての豪邸(4000万香港ドル=5億3000万円ほど)、香港ではワンチャイ地区にも3400万ドルの陽明山住宅を購入したが、いずれも名義が李小勇でなく、「朱峰」と名乗った。
 母親の朱琳(李鵬夫人)にちなむ偽名である。




〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
また飛び出した李鵬一家のスキャンダル   
宮崎正弘  2014.02.26
■こんどは孫娘、香港でのビジネス作法も特権階級の傲慢さ
 李鵬(当時首相)は1989年の天安門広場を埋めた学生、労働者、インテリから非難・攻撃の的だった。
李鵬下台」(李鵬やめろ)のシュプレヒコールはいまも耳元に残る。
 しかし改革派の趙紫陽が失脚し、李鵬はしぶとく生き残ったばかりか、守旧派に守られて、そのつぎに全人代委員長となった。 周恩来の養子は無能でも出世した。  
李鵬は自らが総書記か国家主席になれると思いこんでいたらしく、江沢民なんぞ何処かの馬の骨と認識して憤懣やるかたなく、自己認識にかけるため客観的評価が出来ない政治家だった。
 やったことと言えば、成り上がり者、江沢民への当てつけばかり、一番派手な「事件」は97年7月1日、香港返還式典で江沢民と並んで雛壇にのぼるという珍妙なパフォーマンスをみせつけたことだった。 このために、李鵬江沢民とは別途に特別機を仕立てるという前代未聞の演出に熱中した。
  引退後、李鵬は「六四は私が命じたのではない(発砲命令はトウ小平だった)」と弁明に終始し、そうした「李鵬日記」を上梓する寸前だった。 長男の李小鵬山西省副省長になるのと引き替えに李鵬は出版を取りやめる一縛もあった。 李小鵬は、いまや山西省省長サマである。
 ジャルダーノを経営していたジミー・ライ(頼智英)はハイエクを信奉する自由経済主義の実業家だが、「李鵬の頭は亀のたまご」と言ってのけ、かれのジャルダー・チェーンのうち香港に近い2店舗が放火される事件がおきた。
 ジミーは嫌気がさしたか、ジョルダーノを売却し、リンゴ日報の経営に専念する。このいざこざを横目にシェアを飛躍的に伸ばしたのがユニクロだった。が、そんな些末なことを言いたいのではない。
  李鵬には三人の子どもがいる。
  長男が李小鵬山西省長)、次男が李小勇である。娘には李小琳がいて、彼女は中電国際董事長(CEO)、その豪華な生活ぶりはときおりパパラッチされる。 香港でブランド品を買いまくる。 ボディガードに黒塗りの高級車、顰蹙を買っているが、そういう意識はない。
 「バカ殿にバカ娘か」と香港市民は批判する。
 さて次男の李小勇(夫人は葉子燕で「北伐」に手柄を立てた葉挺・将軍の孫娘でもある)、この夫婦の娘が葉丹丹という。
  葉子燕は香港スケート連盟主席であり、娘の丹丹が東莞にあるスケートリンクの経営者でもある。 一族のなかで、この夫婦だけは水利、電力ビジネスにつかなかったので、注目された。

▼李小勇と朱琳夫妻の娘が葉丹丹である
 そして香港の娯楽誌や明報が伝えるところでは、東莞のスケートリンク深センスケートリンクがアジアの有名な協議会開催の会場を奪い合うという五輪会場並みの争奪戦を演じた。
 スキャンダルはいまに始まったことではなく李小勇には前科がある。
98年、香港で投資家を騙し、金利が30%などと途方もない大法螺を吹いて四千人から五億元(97億円)をあつめ、その投機的不動産企業「新国大」は倒産、けっきょく賠償されたのは四千万元だった。
 大規模な不動産詐欺と騒がれたが、李小勇はこの怪しげな会社の名目上の社長だった。
 この詐欺的な投機スキャンダルが表沙汰になるや、李小勇夫婦はさっとシンガポールに逃亡し「居住証」を獲得し、表向きは倉庫業を営んでいた。
 そして94年にはシンガポールと香港に豪邸があることも発覚したうえ、しょっちゅう、シンガポールの「阿一鮑魚」(鮑料理の最高級レストラン)で食事していることも報じられた。
 「毎月四、五回は友人を引き連れてきていましたし、個室がないときはロビィで大衆と一緒に食事してました。 特製鮑が好みで、ほかにも燕の巣をよく食し、五、六人ほどの友人との合計はいつも7万円前後でした」と従業員の証言がある(多維新聞網、2月26日)。
 シンガポールでは最高級マンションの建ち並ぶタンジョンルー路に住み、ほとぼりが冷めるのを待った。
 スキャンダルの最中に購入した香港の所有不動産もヴィクトリアピークに近い最高級住宅街に戸建ての豪邸(4000万香港ドル=5億3000万円ほど)、香港ではワンチャイ地区にも3400万ドルの陽明山住宅を購入したが、いずれも名義が李小勇気でなく、「朱峰」と名乗った。母親の朱琳(李鵬夫人)にちなむ偽名である。

 なにゆえに朱が姓だと名乗り、李姓を忌避するのかという疑問も深まっている。