・北朝鮮は崩壊の危機に直面しているが、そのことをおびえているのがロシアと中国である。

習近平の野望はアジアからアメリカを排除することにある。
・党内に権力基盤を築くために習は反腐敗キャンペーンを組織して、薄煕来、周永康を失脚させた。次の対象は江沢民だ。
・アジアはアジア人で守る。
・中国主導で、中国を封じ込めようとするアメリカに対抗し、日本とは政経分離で、政治は語らないが、経済では日本と交流する。
北朝鮮は崩壊の危機に直面しているが、そのことをおびえているのがロシアと中国である。
尖閣への軍事行動の暴発を避けようとしているのも習近平であるが、軍への制御が効かないと分析されている。








〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
書評 「中国・韓国・北朝鮮でこれから起こる本当のこと」    
宮崎正弘   2014.12.07
北朝鮮の崩壊を懼れているのはロシアと中国であり、他方で中国はアメリカをアジアから排除する大戦略を持つ
<井尻秀憲『中国・韓国・北朝鮮でこれから起こる本当のこと』(育鵬社、発売=扶桑社)>
  本書は台湾専門家の井尻教授が予測する近未来の中国と朝鮮半島の展望である。 加瀬英明氏は中国に悲観的だが、井尻教授はやや楽天的である。
  習近平の野望はアジアからアメリカを排除することにある、と確信する井尻氏は、その政治的資質を意外に高く評価してこういう。
  政敵をまず排除し、党内に権力基盤を築くために習は反腐敗キャンペーンを組織して、薄煕来、周永康を失脚させたが次の対象はどうみても江沢民だろう。
 かれは「共産党トップに立ちながらも自己の野心と様々なコンプレックスも併せ持つ特異なリーダー」であるがゆえに「宇宙、海洋、サイバー空間の分野での安全保障を重点政策として、能力強化に乗り出した」。
 だから「党と軍に四つの組織を新設し、①安全保障委員会、②国防軍隊改革深化、③中央改革全面深化、④中央インターネット安全情報化グループのトップに就任した」わけだ。
 そのうえで習近平は「アジア新安保はアジアの地域安保=アジアはアジア人で守る」「中国主導で、中国を封じ込めようとするアメリカに対抗し、日本とは政経分離で、政治は語らないが、経済では日本と交流する」という戦略が発動されている。
 また北朝鮮は崩壊の危機に直面しているが、そのことをおびえているのがロシアと中国であり、尖閣への軍事行動の暴発を避けようとしているのも習近平であるが、軍への制御が効かないと分析されている。

客観的事実を列記した上での学術的手法による未来予測であるだけに説得力がある。