・株式市場が9日急落し、中国株・人民元が上海総合指数.SSECは世界的な金融危機の最中以来約5年ぶりの大幅な下落率を記録した。

・株式市場が9日急落し、中国株・人民元が上海総合指数.SSECは世界的な金融危機の最中以来約5年ぶりの大幅な下落率を記録した。
・中国は今年、1999年以降初めて成長率目標を達成できない見通しで、今年の成長率は24年ぶりの低水準が見込まれている。






〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
中国株・人民元が大幅下落    
古澤襄  2014.12.10

ボラティリティ「新たな標準」に
[上海 9日 ロイター]中国の追加緩和観測などを背景に過去2週間にわたって上昇してきた同国の株式市場が9日急落し、上海総合指数.SSECは世界的な金融危機の最中以来約5年ぶりの大幅な下落率を記録した。
  外国為替市場でも、人民元が対ドルで大幅下落。銀行の預金準備率が引き下げられるとの見方から人民元は2008年以降最大の下げとなった。
  中国人民銀行中央銀行)は11月、一連の弱い経済指標を受けて予想外の利下げを実施した。
  上海証券の投資部門責任者、Zheng Weigang氏は「市場のボラティリティの高まりは新たな標準(ニューノーマル)になるだろう」との見方を示した。 その上で、当局はこの結果に必ずしも満足していない可能性があると指摘。
「このところの株式市場の急上昇は、人民銀行の利下げにもかかわらず、実体経済に資金が流入していないことを示しており、当局は懸念している」とコメントした。

<成長率目標引き下げか>
  中国は今年、1999年以降初めて成長率目標を達成できない見通しで、今年の成長率は24年ぶりの低水準が見込まれている。
  一部の有力アドバイザーは中国指導部に対し、2015年の経済成長率目標を7%に引き下げるよう助言している。
 ロイターの分析によると、中国株式市場の出来高は国内過去最高を更新しただけでなく、世界最高を記録しつつあり、市場は急落しやすい状況だ。
 このところ上昇してきた証券セクターのバリュエーションは割高な水準に達し、株価収益率は歴史的な水準の倍程度に上昇している。
 シンダ・セキュリティーズのチーフストラテジストは「向こう2年間、市場の好調な状況が続くと確信していれば、証券会社は安泰だ。しかし、問題はそれが分からないことだ」と指摘した。

<改革>
  外為市場では人民元のスポット相場CNY=CFXSが約0.5%下落し、1ドル=6.2007元をつけた。 先月の利下げで始まった人民元の下落基調はペースを速めた格好だ。
 ただ、こうしたボラティリティの高まりは投資家にとってサプライズとはなっていないようだ。  当局が繰り返し、人民元の柔軟性を拡大する方針を示してきたからだ。
  HSBCエコノミストはリサーチノートの中で「われわれは長らく、人民元ボラティリティを高める必要があると考えてきた。最近の相場の動向はこれを明確に示すサインだ」と指摘した。(ロイター)