・今、自民党が河野氏を国会に呼び出さなければ、自民党は日本の名誉よりも仲間の名誉を重んじたことになる。

・日本人が河野談話を認めなかったということをハッキリと内外に示すべきです。
河野談話を認め続けていれば、同胞とこれからの日本人に対して計り知れない禍根を残すことになってしまう。
・2011年11月に河野氏が受章した桐花大綬章を剥奪するということです。
河野談話を認めないと言いながら、一方で従軍慰安婦の強制連行があった、と言った当事者に国家が勲章を授けている光景は、世界からみて理解できない。
・今、自民党河野氏を国会に呼び出さなければ、自民党は日本の名誉よりも仲間の名誉を重んじたことになる。







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今、日本人がなすべきこと

 日本人が今、なすべきことは何か。それは日本人が河野談話を認めなかったということをハッキリと内外に示すべきです。強制連行が事実でないと消さなければなりません。産経新聞の報道もありました。政府の報告書も出されました。根拠となる事実は出そろった。読めば一目瞭然ですがおかしな経緯です。そして何よりも河野談話を認め続けていれば、同胞とこれからの日本人に対して計り知れない禍根を残すことになってしまう。
 そうした動きを取る際、大切なことがあると私は思います。それは私は2011年11月に河野氏が受章した桐花大綬章を剥奪するということです。これはパフォーマンスでもやらなければなりません。
 なぜか。河野談話を認めないと言いながら、一方で従軍慰安婦の強制連行があった、と言った当事者に国家が勲章を授けている光景は、世界からみて理解できない。通用しない光景だと思うのです。私は河野氏に会ったこともない。個人的な恨みで勲章を剥奪しろと言っているのではないのです。

 大東亜戦争の開戦の時も似たことがありました。真珠湾攻撃の前に現地時間午後一時に国交断絶書を渡す段取りをつけ、米国のハル国務長官の予約を一時に取った。ところが翻訳やタイプが間に合わず、二時に延ばしてしまった。真珠湾攻撃は現地時間一時と二時の間ですから、「外交交渉中に攻撃した」ことになってしまった。
 これは外務省の出先機関の責任です。ルーズベルト大統領にはここを徹底的に衝かれ世界中に「日本はずるい国だ」という汚名が着せられました。今でもそれが世界中、特に米国人の心の中に残っています。

 問題はこうした責任者は不問に付され、吉田茂首相は彼らを戦後重用したことでした。それどころか悉く勲章を授けてしまっているのです。それで今も日本は「ずるい国だ」などと言われ続けている。
 やはり、こういう出来事を考えると河野氏の勲章は筋が通らないと思うのです。
 吉田首相は日本の名誉よりも外務省の名誉を重んじた印象を与えます。今、自民党河野氏を国会に呼び出さなければ、自民党は日本の名誉よりも仲間の名誉を重んじたことになりましょう。

 河野氏が国会など公の席で自分の発言を認め、謝罪すれば従軍慰安婦問題は終わるのです。あれは私の誤解に基づく誤った発言でした、慰安婦はいましたが、強制連行を認めた発言は間違いでしたと認めればいいのです。私が彼が自分の行いを反省する。そして喧噪が収まったのであれば彼には他にも功績はあるのですから、再び勲章を授けてもいいと思います。しかし、そうでない以上、気の毒かも知れませんが河野氏の勲章を剥奪して、これを世界に発信する。それが日本人の意志を明確に示すことにつながると私は思っています。
渡部昇一