・負の遺産を作ろうとしているのは、河野か、下村か、森か、安藤か? 100年も200年も、将来にわたって毎年20億円以上の赤字を 責任とって、負担せよ!

・2本のアーチで屋根を支える構造は工事の難度が高く、施工業者が限られ価格競争が働かない。高い技術を持った職人の確保も必要になる。
・今後50年稼働した場合、機能を維持するために必要な大規模改修費は1046億円にのぼるという。
・毎年20億円以上の赤字を垂れ流す計算だ。国民の理解は到底得られまい。
負の遺産を作ろうとしているのは、河野か、下村か、森か、安藤か? 100年も200年も、将来にわたって毎年20億円以上の赤字を 責任とって、負担せよ!






〜〜〜関連情報(参考)〜〜〜
2015.7.9 05:02更新   【主張】
新国立競技場 この建設計画は無責任だ

 総工費は際限なく膨らみ、財源の見通しも立たない。さすがにこの計画は無理ではないか。
 2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場のことだ。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は、総工費2520億円にのぼる建設計画について有識者会議の了承を得た。何をもって「了承」の答えが出たのか、理解に苦しむ。
 開閉式屋根の設置費約168億円や、1万5千人分の仮設席の設置費などは総工費に含まれていない。工事期間中の平成29年4月には消費税率が8%から10%に上がる予定で、3千億円という途方もない数字もちらついている。
 総工費は、昨年5月の基本設計で示された1625億円から大きく跳ね上がった。JSCは「新国立競技場の特殊性」で、765億円もの工費を上乗せせざるを得なくなったと言い訳する。
 例えば2本のアーチで屋根を支える構造は工事の難度が高く、施工業者が限られ価格競争が働かない。高い技術を持った職人の確保も必要になる。建設資材や人件費の高騰が当初の予想をはるかに超えた。見通しが甘いだけで説明になっていない。

 文部科学省が確保した財源は600億円余にすぎない。JSCは収支計画で年3800万円の黒字を見込むが、今後50年稼働した場合、機能を維持するために必要な大規模改修費は1046億円にのぼるという。毎年20億円以上の赤字を垂れ流す計算だ。国民の理解は到底得られまい。
 混乱のもとをたどれば、2本のアーチを特徴とした構造に行き着く。デザインに固執する限り、新国立競技場の完成は見えない。
 デザイン案を強く推した建築家の安藤忠雄氏は、7日の有識者会議を欠席した。選定にかかわった責任者として、一言も説明がないのは残念だ。
 JSCの河野一郎理事長は「国民一人一人の財産になる」と述べた。ずさんな計画の責任を国民に転嫁するつもりか。「新国立」は50年先、100年先も国民に親しまれる財産となるべきで、負の遺産にしてはならない。

 日本のナショナルスタジアムにふさわしい「新国立」の完成を望むことに変わりはない。だがこの計画はあまりに無責任だ。計画を見直す、これが最後の機会であると危機感を持ってほしい。