「Yahoo!ニュース」が今年7月、「ステマを積極的に排除し、撲滅したい」と言及

・消費者に広告だと気づかれないように宣伝する。
・編集記事と思って読んでしまう悪質なものであり、ステルスマーケティングステマ)は優良誤認として景品表示法違反に問われる可能性があります。
・ソシオコーポレーションも10月、提供表記のない広告記事を掲載し、一部の従業員がソシオに無断で広告販売して不正な利益を得ていたことを公表。
・ハフィントンポスト日本版では、ステマ行為を厳格に禁じており、疑いのある記事は排除する一方、広告記事に関しては広告である旨の表示を明記し、読者の皆様方に誤解やご不便をおかけしない対応をすると明示。
・「Yahoo!ニュース」が今年7月、「ステマを積極的に排除し、撲滅したい」と言及し、今後違反が発覚した場合は賠償請求など法的措置を含む厳正な対処をとると表明。






〜〜〜関連情報(参考)〜〜〜
メディアで進むステマ排除の動き

 一般記事の体裁を装いながら、実は特定商品の宣伝や会社のPRという「ステルスマーケティングステマ)」と呼ばれる広告戦略が横行し、いまウェブメディア業界を揺るがす大きな問題になっている。
 ステルスとは本来、「こっそり忍び寄る」といった意味があるが、ステマはレーダーに探知されにくいステルス戦闘機のように、消費者に広告だと気づかれないように宣伝するという造語として3、4年ほど前から知られるようになった。対象となる商品は、健康食品や化粧品、ゲームなど多岐にわたり、ネットユーザーの間でも「紛らわしい」「騙された」といった悪評が多い。
 こうしたユーザーの声を受けて、メディア側が過去のステマ広告掲載をお詫びしたり、紛らわしい広告を排除したりする動きが進んでいる。今年8月には、「ハフィントンポスト日本版」が外部の指摘を受け、ステマ広告の掲載に関する見解を下記のように発表した。

昨今、一部のニュースメディア上で広告と明記せず、編集記事と見紛うような広告を掲載する事例が増えているとの報道が見受けられます。読者にとってこうした広告クレジットのない記事(ノンクレジット)は、編集記事と思って読んでしまう悪質なものであり、ステルスマーケティングステマ)は優良誤認として景品表示法違反に問われる可能性があります。

ハフィントンポスト日本版では、当社規約においてこうしたステマ行為を厳格に禁じており、疑いのある記事は排除する一方、広告記事に関しては広告である旨の表示を明記し、読者の皆様方に誤解やご不便をおかけしない対応をしております。

ただ、当社の調査ならびに外部のご指摘により、ブログなどでステマと思われる記事をそのまま掲載してしまったのではないかと疑われる事例があったこともあります。ステマ撲滅に努め、弊社の編集記事・ブログ掲載にあたっては金銭の授受を全て禁止しておるところですが、こうしたご指摘が出るのは、弊社の編集チェック機能が十二分に機能していなかったことも遠因になっているのではないかと考えております。読者に正確な情報をお伝えすることが使命のニュースメディアとして、こうしたご指摘が出ること自体を反省しなければなりません。
今後は過去に掲載した記事まで遡って再点検し、上記の疑いがかかる記事については規約に基づき随時削除するなど厳正に対処させていただくとともに、当社の規約に沿った厳格な運営のもと、ステマ記事の撲滅に努めて参ります。

 ステマ記事をめぐっては、日本最大のニュースサイト「Yahoo!ニュース」が今年7月、「積極的に排除し、撲滅したい」と言及し、今後違反が発覚した場合は賠償請求など法的措置を含む厳正な対処をとると表明。マイナビニュースなど2社3媒体との配信契約を終了した。これについて、マイナビニュースは8月、広告記事の一部で提供会社を明示し、広告企画と編集記事を明確に区別していることなど、現状の取り組みを説明した。

 また、「ロケットニュース24」や「Pouch」を運営するソシオコーポレーションも10月、提供表記のない広告記事を掲載し、一部の従業員がソシオに無断で広告販売して不正な利益を得ていたことを公表。
「不正行為を見抜けず不祥事を起こしたことを、役職員一同深く反省しております」とホームページ上で謝罪するなど、メディア側でもステマ広告への対応が続いている。(iRONNA編集部)