・糖尿病になった時は、両足に1.5キロのおもりを付けて、2時間ひたすら歩いた。それを2カ月やって克服

・70歳を過ぎると、どれくらい落ちるのか、感じてみたいですね。
・うちの親父は毎日1升飲んで、84歳で亡くなりました。
・糖尿病になった時は、両足に1.5キロのおもりを付けて、2時間ひたすら歩いた。それを2カ月やって克服しました。歩いて水飲んだら糖尿なんて屁(へ)ですよ。






〜〜〜関連情報(参考)〜〜〜
「歩いて水飲んだら糖尿なんて屁ですよ」
映画『つむぐもの』初主演・石倉三郎さん(中) 2016.3.3

 映画『つむぐもの』の主演の石倉三郎さんへのインタビュー。第2回は、自身の健康について話を聞いた。普段の生活では、まったく健康に気を使わないという石倉さん。でも、少しでも調子が悪くなると、すぐに病院に診断してもらうという。以前に糖尿病になったものの、あるトレーニングで克服したという。その克服法とは?(早坂礼子、杉山聡)

■「早いこと70来ねえかな
 まあ、今も体には全く気を遣っていませんね。自堕落というかズボラなんですよ。自宅では何にもしません。女房と日がな一日一緒にいて、たそがれ時になると「一杯、行こうかな。いやいや昨日も飲みに行ってるから」なんていう時はつらいですね。「あぁ、やっぱり行こう」とかね。もう前日の飲み方にもよるのだけど、飲み過ぎた翌日は、水をぐわ〜っと飲んでね、忘れるというか。もう、ビールも飲まないですよ。特に休肝日を作らなくても、自分でペース配分はできていますが、お酒は週に2日くらいは空けるときもありますね。
 もうすぐ70歳です。先輩からは「お前、70を過ぎてみろ。よく分かるから」と言われますね。70歳を過ぎると、体力がガクっと落ちるそうなんですね。すごいらしいんですよ。落ちようが。でも「早いこと70来ねえかな」って思うんですよ。どれくらい落ちるのか、感じてみたいですね。
 元気ならいいですけど、ことさら長生きしてもしょうがないって思うんですよ。うちの親父は毎日1升飲んで、84歳で亡くなりましたけどね。毎日3合の酒を飲んで、90歳まで元気でいられたらいいですよね。

■両足におもりをつけてひたすら徒歩
 以前、糖尿病になったことがあるんです。その時は、両足に1.5キロのおもりを付けて、2時間ひたすら歩いたんです。それを2カ月やって克服しました。歩いて水飲んだら糖尿なんて屁(へ)ですよ。
 僕はね、早く治したいんですよ。だから、病院が好きなの。ちょっとおかしいなと思ったらすぐに病院に行くんです。とにかく「どうすれば治ります?」って。自分の仕事が体が資本だってこともあるのですが、糖尿なんて怖いものになっていたら、人生終わりってくらいまで考えてがんばりましたよ。
 「糖尿」なんて言葉は嫌ですね。だって怖さがみえない。だから名前を変えればいいんですよ。「糖死病」とかね。名前がかわいすぎるから危機感がないんですよ。

■日韓の交流も大きなテーマ

 映画の相手役のキム・コッピさんとは今まで全く接点はなかったのですが、見事な女優さんです。彼女、映画の撮影地だった韓国の扶余で「なんで日本映画に出るんだ」って言われたらしい。
「そこまですることないだろ」って。でも仕事に入る前にね、脚本の中身をきちんと理解していた。出演者が台本を読み合うホン読みに入ったときにね、最初のころの登場シーンで僕のこと「くそじじい」って言うじゃないですか。「あ、これは。(韓国では)こんなこと言わない」とか、「ニュアンスが違う」とか指摘してくれた。 全部描き直しましたよ。
 コッピちゃんに聞くと、韓国には、日本ほど老人ホームのような介護施設はないそうです。儒教の国だから、介護を人任せにすると「親不孝だ」と言われてしまうそうです。この辺も日本との文化の違いですよね。
 映画の中で、一番見てほしいシーンは、剛生とヨナが日本酒と韓国のマッコリで酒を酌み交わすところですね。あれはいいショットだったと思います。このシーンには、日本と韓国の文化の違いが表れています。韓国では、必ず箸とスプーンが出てくるじゃないですか。箸とスプーンを縦に並べるんですね。でも、日本では横じゃないですか。ぶつかりあっていた二人だけど、剛生はマッコリを飲み、ヨナが日本酒を飲む。少しずつお互いを理解し合う場面です。
 『つむぐもの』という映画のタイトルには、自分と真逆の韓国の若い女の子と、一緒により良い関係を「つむいで」いくところを和紙づくりにうまく掛けているのかなと思います。