日本列島付近の各プレートの挙動は複雑だ!

・太平洋プレートと北海道-東北日本(オホーツクプレート)との押し合い。
東北日本日本海東縁でユーラシアプレートとも接して押し合っていますので,これらの地震ユーラシアプレート-オホーツクプレートとの押し合いによるものだ!
・関東地方は,大正関東地震以降その断層面が固着してフィリピン海プレートの沈み込みで引きずられている。
西南日本は,やはりフィリピン海プレートの引きずり込みで内陸側に押されている。 日本列島付近の各プレートの挙動は複雑だ!

〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
日本列島付近では,太平洋プレートと北海道-東北日本との押し合い,フィリピン海プレートと関東・西南日本との押し合い,日本海東縁-フォッサマグナでのユーラシアプレートとオホーツクプレートとの押し合い,の三つの要素が考えられます.東北日本と太平洋プレートの押し合いで,東北日本の内陸部に地震が起きます.1896年陸羽地震(M7.2),1962年宮城県北部地震(M6.5),などがその例です.しかし東北日本日本海東縁でユーラシアプレートとも接して押し合っていますので,これらの地震ユーラシアプレート-オホーツクプレートとの押し合いによるものだとも言えます.どちらが原因であるかは区別することは出来ません.関東地方は,大正関東地震以降その断層面が固着してフィリピン海プレートの沈み込みで引きずられていますので,次の関東地震が近づいてくると内陸地震も起き始めます.大正地震の場合ですと,地震数十年前くらいから内陸地震が起き始めました.したがって次の関東地震が近づいてくると要注意です.西南日本は,やはりフィリピン海プレートの引きずり込みで内陸側に押されています.したがって,南海トラフの巨大地震の前に内陸地震が多く起きることが予想されますが,実際,巨大地震の前50年と後10年の間は,それ以外の期間より活発な地震活動が見られます.ただ西南日本の場合,フィリピン海プレートによる押しの影響だけで内陸の地震の生起が説明できるかといいますと,そう単純ではありません.ユーラシアプレートとオホーツクプレートは,フォッサマグナでぶつかっています.
さらに太平洋プレートの押しがフォッサマグナまで伝わって来ています.西南日本は,このぶつかりあいに大きく影響されているのです.西南日本活断層地震からわかる押しの方向が東西であることがそれを示しています.すなわち西南日本は,フィリピン海プレートからはあまり押されてはいないということです.内陸地震活動に,南海トラフ巨大地震との相関があるわけですから,フィリピン海プレートの押しが内陸地震発生の引き金(トリガー)のような役目をしていることは考えられますが,地震そのものの原因は,フォッサマグナでのプレートのぶつかりと太平洋プレートによる押しであると言えるでしょう.