・高速増殖炉「もんじゅ」は45年のうち、17年間動かしたけど1年分も動けてない!40年経って成果はない、お金は1兆円かけてる! 電気つくらずナトリウムをあっためるという電気を使い続けてきた!

もんじゅという原子炉はもともと燃料がプルトニウムという物質です。プルトニウムという物質は人類が遭遇したうちで、最悪の毒物と言われるほど、危険な毒物で、100万分の1グラムを吸い込んだら人間一人が肺癌で死ぬというそれほどの毒物だ!
高速増殖炉もんじゅ」は45年のうち、17年間動かしたけど1年分も動けてない!40年経って成果はない、お金は1兆円かけてる! 電気つくらずナトリウムをあっためるという電気を使い続けてきた!
・米国は高速増殖炉計画から撤退した! イギリス、フランス、ロシアがまた追随し、一番頑張ったのがフランスで、出力120万キロワットという巨大な高速増殖炉、スーパーフェニックス。殆ど動かないままそれも潰れた。   今現在は、ほとんどすべての高速増殖炉は、潰れてしまって動いていない。
・超優秀な核兵器材料が作れるというそういう性質を持っている。

〜〜〜関連情報<参考>〜〜〜
もんじゅ』の維持費が異常に高い理由と、世界の高速増殖炉の失敗の歴史
2011年11月22日06:00 2011年11月21日(月) 小出裕章   毎日放送たね蒔きジャーナル

水野「えー今、話に出ておりました政策仕分けで、この、存続あるいは廃止ということも含めて計画の抜本的な見直しが、提言されてるという、もんじゅについてです」「これ、もんじゅっていうのはそもそも夢の原子炉と呼ばれてきたんだそうですけど」「何を夢見てはったもんなんですか?」
小出「その、原子力というと化石燃料が無くなってしまうので、未来のエネルギー源だというふうに聞いてきたんだろうと思います」
水野「石炭も石油もそのうち底をつくし、日本はエネルギーがない国だから、だから原子力だと聞かされてきました」
小出「それを信じて原子力の場に足を踏み込んだ、のですけれども」
水野「それが40年前ね?」
小出「そうです(苦笑)。まあ45年ぐらい前ですけども(笑)」
「ただ…実際には、原子力の燃料であるウランというのは、たいへん貧弱な資源で、すぐに無くなってしまうものだった、のです。それで、原子力を推進する人たちは、ウランだけではどうせ駄目なので、…プルトニウムという物質をつくりだして、それを原子力の燃料にする意外にないというふうに、考えつきました」「で……ただしプルトニウムという物質は、地球上には全くありませんので、高速増殖炉、いわゆるまあ「もんじゅ」という原子炉……のまあ大型のものを沢山作って、プルトニウムを作り出して原子力を何とかエネルギー源にしたいと思った、のです」
「それで、そのためにはまあどうしてもそのプルト……あの、『もんじゅ』のような形の原子力が要ると、いうふうにもう1940年代からみんなが気がついていて、その開発に着手したのですけれども。」
「結局できない、まま今日まで来てしまった……」
水野「40年経って成果はない、お金は1兆円かけてる」
「なんか稼動してから17年間で動いた日がたった二百数十日間って。」
「17年間動かしたけど1年分も動けてないっていうんですね」
小出「はい。1キロワット・アワーの発電もしておりません」
「アワーの。はい。何の発電もしないまま今日まで来てしまいました」
水野「1兆円かけてえー?」「40年経って?」「それがもんじゅですの?」
「あの、文殊菩薩もんじゅなんですってね? 元々ネーミングって」
「はい。もともと、えー永平寺の……貫首という方がですね、えー……原子力にやはりまあ私と同じように多分夢を抱かれたんだと思いますが。えー……文殊菩薩の名前を、つ、かけたのですね。今では反省されたというふうにおっしゃってると聞きましたけれども」
水野「あっらー。だって知恵を、ね、司りはる菩薩さんでしょう?」
「それが1キロワットも毎時に作れない、全然作れないで40年来てしまった」「はあ……。そのうえ事故もすぐに起こしたんですよね」
小出「はい(苦笑)。まあ、え……。今水野さん40年掛けてとおっしゃったけど、動き始めたのは1994年なのです。」
水野「あ、そうか。17年間ですね」
小出「はい。それで、……95年の12月にですね。いざ、発電をしようかと、思って、少し出力をあげようとしたとたんに事故を起こしました」
「それで結局、何の発電もできないまま止まってしまいまして。えー14年以上止まったままだったのですが」
水野「止まってる時にも、」「停止しているときにも維持費が年間二百数十億円かかると」「そんなに掛かるんですか(笑)。止まってても?」
「これ先生、なんでこんな、あの、巨額なお金がかかるんですか? あのーとまってて……維持するために」
小出「ええっとですね。もんじゅ、というか高速増殖炉という原子炉は、原子炉を冷却するための冷却材として水が使えないのです。  あの、宿命、物理学的な宿命があって。  もんじゅの場合にはナトリウムという物質を使っているのですが。ナトリウムは70度をよりもっと、冷たくなってしまうと固体になってしまう、のです。そうするとポンプで流すことも出来ませんし、冷やすこともできないし。え……固体になってしまうと体積が変わってしまいますので、原子炉の構造自身が、(苦笑)壊れてしまうということになりますので。もう四六時中あっため続けなければいけない。」
「そのためにまぁ、もともと『もんじゅ』は発電のための原子炉、なんですけれども。自分では発電できませんし、あってめ、あっためるためには電熱器が要るということで、膨大な電気を使いながら、」
「ただただ、ナトリウムをあっためるという仕事をずっとしてきました」
水野「電気つくらず電気使い続けてきたんですね……」
「はあー……。そうして今に、至って、やっと去年運転再開したんでしたっけ?」
小出「そうです。でも、皆さん考えていただきたいのですが。家庭で14年間も使わないまま、置いておいた電気製品を、もう一度使おうという気が起きるでしょうか(苦笑)」
水野「いやそらこわいですわ……」
小出「はい。普通は(苦笑)起きないと思うのですが。えー日本の国は、国というか文部科学省なんでしょうか。何としても、もんぶ……もんじゅを動かすと言って、やろうとしたのですね。  やろうとした途端にまた事故を起こしまして、また止まってしまったというのが現在です」
水野「はあ……。今回の政策仕分けでお金の話ばっかりが出てきてますけど。この『もんじゅ』の高速増殖炉というものの危険性っていうのはどうなんでしょう?」
小出「え……もんじゅという原子炉はもともと燃料がプルトニウムという物質なん、ですね。プルトニウムという物質は人類が遭遇したうちで、最悪の毒物と言われるほど、危険な毒物でして。100万分の1グラムを吸い込んだら人間一人が肺癌で死ぬというそれほどの毒物なのです」
水野「100『万』分の1グラム」「を吸い込むだけで」「死んでしまうぐらいの毒物」
小出「はい。それを何十トンも原子炉の中に入れて動かすというのが『もんじゅ』という原子炉で。まあ、なん、なんと表現していいかわからないほど、巨大な危険、巨大な危険を抱えたものです」
平野「先生これ外国ではもう、見送られてるというか、もう手をつけてはならない技術だとされてるという風に聞いてるんですけども」
小出「はい。もともと、あのー、原子力を一番初めにやり出したのは、米国なわけですけども。世界で一番初めに電気を発電した、えー原子炉というのは、実は高速増殖炉、なんです」
「で、EBR2(イービーアールツー)という原子炉で、1954年から動いたのですが。すぐ、まあ、発電はしました。 ただすぐに事故を起こして止まってしまいまして。えーそれ以降その米国はなんとか高速増殖炉を動かしたいとしてたくさんの原子炉を作ったんですが。  全て、あの、事故を起こして停止してしまって。米国は高速増殖炉計画から撤退しました」
「で……イギリス、フランス、ロシアがまた追随、追随してやろうと、してきてですね。一番頑張ったのがフランスだった、のです。え……出力が120万キロワットというような巨大な高速増殖炉、それあの、スーパーフェニックスと言うんですね。   え……フェニックスというのは不死鳥ですけれども、超不死鳥というような原子炉までつくってみたのですけれども。え……殆ど動かないままそれも潰れてしまうということになって。   今現在は、ほとんどすべての高速増殖炉は、潰れてしまって動いて、いません。え、今中国がまたやろうとかですね、インドが全く別の高速増殖炉をやろうという話もありますけれども、もう基本的にはできないと思っていただくのが一番いいと思います」
平野「まあ各別日本が、その、もんじゅにしがみついてるという背景には、やっぱりこう、そのー、既得権益と言うんですかねえ、原子力を推進しようとする人たちの、おー、まあ利権構造の中でもうずっと残っているというだけのことなんですね、じゃあ」
小出「はい。多分それは、あの、平野さんおっしゃるようにものすごい、強力な動機だと思いますが。もう1つの動機というのは高速増殖炉という原子炉をもし、少しでも動かすことが出来ると、エネルギー源になるかどうかは別として。超優秀な核兵器材料が作れるというそういう性質を持っています」
水野「はあああー! 核兵器の材料に」
平野「うーんまあですから、これあの、まあ、その自民党政権のいわゆる国家主義的な人たちが、あのー支持してた政策ではあるんですね、長年」
小出「そうですね。もちろんです。一番初めから、あの、それを狙ってやろうとしてきたというものです」
水野「はあーん。でも核のゴミのいうたら再利用でしょ、これ。リサイクルできひんということになったら、もうホンマに行き詰まっちゃいますやん、ねえ」
小出「はいそうです。それをまあ、なんとかその、糊塗したいと思ってきたのだと思いますが。  要するに高速増殖炉さえ動けばなんとかなるということを、夢見てきたんだろうと思います。」
水野「はあ……。まだ夢見続けますかね。中川文部科学大臣は、これまでの形で継続するのではなく、中身を絞り込んでいきたい」
「ここでやめたら1兆円の投資が無駄になる可能性もあると、発言していらっしゃるようです」
小出「これから何兆円も損をするよりは私はいいと思いますけれども」
水野「へえー、そして危険性ということについてはもっと真剣に考えなくちゃいけませんね。お金の問題だけじゃないですもんね」