・弱みに付け入るロシアと中国の「トルコへの食い込み」には、要注意!

エルドアン大統領が激しく米国の左翼メディアを批判した。
ニューヨークタイムズ、ボストングローブ、ロスアンジェルスタイムズなどは米国の左翼新聞だ!
・左翼新聞は、民主主義の大敵である中国の指導者に対してファシスト呼ばわりしないのも、不思議である。
・「いったいあの新聞は何様のつもりか」とエルドアンは不満をぶち挙げた。
・「ニューヨークタイムズは他国への内政干渉はいい加減にしろ」
・中国のトルコ進出が顕著となってきた。
・トルコは従来強く結ばれていたイスラエルとの蜜月を解消、近年のトルコはロシアべったりである。
・弱みに付け入るロシアと中国の「トルコへの食い込み」には、要注意!







〜〜〜関連情報(参考)〜〜〜
ニューヨークタイムズは何様のつもりなのだ   
宮崎正広  2015.05.28
■トルコのエルドアン大統領が激しく米国の左翼メディアを批判した
  ニューヨークタイムズや、ボストングローブ、ロスアンジェルスタイムズなど米国の左翼新聞は保守主義者、民族主義者を徹底的に攻撃し、グローバリズムの敵=ミンシュシュギの敵という図式を描いている。
 かれらによって「世界の四悪人」とされたのはプーチン、モディ、エルドアン、そして安倍首相だったが、最近はモディ(インド首相)と安部首相が米国外交のご都合主義によって脱落し、プーチンエルドアンに攻撃の的を絞り込んできた。
 ついで悪玉として浮上はアサド(シリア大統領)とネタニヤフ(イスラエル首相)である。
民主主義の大敵である中国の指導者に対してファシスト呼ばわりしないのも、不思議である。
 トルコのエルドアン大統領は、新空港開港記念セレモニーでクルド族居住区を訪問し、ニューヨークタイムズの激しいエルドアン攻撃(専横が目立つ等)に業を煮やしたのか、「いったいあの新聞は何様のつもりか」と不満をぶち挙げた。
米国の論理に同調する欧州のメディアもついでに攻撃した。
ニューヨークタイムズがトルコの政治を支配することはあり得ず、他国への内政干渉はいい加減にしろ」というわけである。
 総選挙を控えたトルコでは、これまでクルド系の政党は10%ルールによって議席を得られなかったが、意外に支持を広げて次の選挙では得票率が10%を超えると予想されている。
 するとクルド族政党も議席を得ることになり、エルドアンは密かに連立構想を模索していると観測筋は言う。
 ところでシリア内戦とISIS(イスラム国)のテロにより、観光立国トルコに外国人観光客が激減、大変な不況に見舞われている。
  日本の大成建設がつくった地下鉄の一部代金も未払いとなり、トルコリラは激安となった。
  原油はイランから購入しているが、米国のイラン制裁のため、第三国経由で金塊をとどけて支払いに回し、また従来強く結ばれていたイスラエルとの蜜月を解消、近年のトルコはロシアべったりである。

▼トルコに食い込むのはロシアと中国である
 そして、中国のトルコ進出が顕著となってきた。
  中国はイスタンブール → アンカラ間の高速鉄道を請け負い、昨年に開通させた(開通式ではエルドアン大統領が試乗した一番電車が30分発車出来ないというハプニングに見舞われ、中国製はやっぱり駄目だという合唱も起きたが)・・・。
  中国工商銀行はトルコの大手銀行「テクステル銀行」の株式75・5%を購入し、傘下に置いた。
  同行は南アでも有力銀行「スタンダード銀行」の株式の20%を取得して筆頭株主となり、アフリカに於ける金融ハブとして機能させているが、トルコの銀行を事実上買収したことにより、中東の拠点を築いたことになる。
  中国工商銀行は国有、時価総額は世界最大を記録したことがあり、世界四十二ヶ国に400店舗(東京も池袋に支店がある)。 
 トルコは中東でも稀な親日国家であり、その動向には目を離せないのではないか。